先月、緊張感から失神するという経験をした私は、子供たちの勧めでいろいろな検査を受けることになった。その一つが脳波検査

 

総合病院の心療内科にかかったのはその点が良かった。気になる検査は全部、心療内科の先生が予約してくれた。

 

予約表に書かれた注意書きを見ると「前日は洗髪をして整髪料等はつけずにお越しください」と書かれている。

内視鏡検査でもそうだったが注意書きを見ると緊張感が湧いてしまう。別にたいした注意じゃないのにね。

 

 

当日検査室に入るとベッドに座らせられて、頭にセンサーをつける準備が始まった。

ゼリー状の粘着液(?)みたいなものを塗り、センサーを貼り付けて行く。

 

左右で10分くらいだろうか?じっと座っていると、「背中を…」と言われかけて瞬間的に背筋を伸ばした。猫背でやりにくかったかと思ったから。

 

そしたらなんと「そんなに伸ばしていると疲れてしまうので楽にしていいですよ」と続いた。

 

自分では背中が丸まっていると思ってたのに、ピンと伸びているように見えたらしい。家ではよく「お母さん背中がまっ平だよ」と言われるくらい背中がかたい。このかたさが自律神経を乱しているのだと自分では思っている。

 

 

脳波の検査に話を戻すと、「手の付近は横になってからつけますね」と言われてベッドに仰向けに寝た。

両手のセンサーがつくともう後には引けない。40分はじっとしていなきゃいけないと思うと緊張するから違うことを考えた。今晩のおかずは何にしようかな?この部屋の天井は結構古いなとか。

 

脳波の検査はリラックスするのがコツらしいが、私はとにかく肩の力が入ってしまうので体制を整えたかったが、残念ながら動くと外れてしまうためもう動けなかった。

 

「眼を閉じて眠って下さい」と言われたが、ただでさえ夜眠るのに苦労しているわけだから寝れるはずもない。ジーっと目をつぶって時がたつのを待った。病院によってはリラックス音楽をかけてくれたりするのかな?と考えながら。

 

 

寒くなりそうだったのでタオルを足元にかけてほしいとお願いしたが、汗をかくとうまく検査ができないそうで「じゃあ冷房を少し強くしますね」と言われた。

 

私みたいな症状の時は「~したらいけない」と思うとそうなることが心配で緊張してしまうので、まあ汗かいたらかいたでいいや、途中でトイレ行きたくなったら生理現象だから仕方ないよねと思うようにしてリラックスを心がけた。

 

自分が若くて看護師さんが年上だったらきっともっと緊張しただろうなと思うと、おばさんになって(図々しくなれるはずだから)良かったのかもしれないと思えた。

 

 

部屋の中ではシャー、キィーという機械音が聞こえ、時々看護師さんが何か動いているのがわかった。すると終わり間際に

「これから強い光が点滅しますので目をつぶっていて下さいね」

と声をかけられた。

 

「はい」と答えて待っていると、バチッ!と目をつぶっていてもまぶしいくらい光った。

少ししてまたバチっ!

 

 

何回続いただろうか?8回?10回?結構な数だったように思う。

 

でもそれ以上にしつこく続いたのは、その後の深呼吸だ。

 

「掛け声に合わせて深呼吸して下さい。はい、吸って~。吐いて~。」

 

 

たぶん看護師さんも疲れるだろうと思うくらい「吸って~吐いて~」は続いた。

 

ようやく声が収まり、目を開けることを許された。肩や腕はガチガチで痛かった。

 

 

センサーを外してもらう間、「全然眠れませんでした」と言うと、「眠れないようでしたね。でも波形が取れないことはないので大丈夫ですよ」と言ってもらえた。

 

 

結果はすぐに出て、厳重に封印したファイルを渡された。それを持って今度は心療内科の前で待った。

 

診察室に呼ばれて入ると、先生は蛇腹に折られた検査シートを広げて見ていた。その厚さは10cmはあろうかと思われるほど分厚かった。

 

「特に問題はないですね。てんかんの傾向は出ていません。」と言った。

 

「まあ本当は、脳波というものは3回くらい取ってみないとわからないんですけどね。」とも言っていた。

 

 

こうして脳波検査の初体験は無事に終えられた。ひとつひとつクリアしていくことで安心感につなげたい。

 

ちなみに、頭につけた粘着質の物体は終了後にお湯で絞ったタオルで拭いてもらったが、ベタベタは取れるものではなかった。

夜にしっかり洗い流したが、2日くらい髪がギシギシしていた。

 

前に目の検査をした時、終了後は(瞳孔を開く薬のせいで)まぶしすぎて外を歩くのが大変だったことがあった。

 

何かの検査をする時は、終わった後にどうなるかを調べてからその後の予定を入れることをおすすめしたい。