上総(かずさ)は、安房の北、下総の南、房総半島の真ん中の太い部分に位置する古代行政区域だ。
もっと古い時代は房総半島全体は「総(ふさ)の国」と呼ばれていた。


これが奈良時代に分割され、半島の北を下総、南を上総と呼んだ。
普通、近い方を「上」、遠い方を「下」と付けるのに、何故遠い上総に「上」を付けたのか?これも謎だった。
答えは、当時は海路を行くことが多く、結果的に先に上陸する上総は都に近いということだ。


もう一つ、ここは、もともと天皇家の子息たちが国司となる地域であった。
しかしもちろん彼らはこのような遠国には来ない。なので、上総に下ってきたのは上総介を名乗る武将であった。
以前から上総守という呼称が聞かれないのはどうしてか、とこれも謎に思っていたことだった。


さて、今回はこの房総半島真ん中地域を集中して訪れた。


房総は館山、鴨川など花の南房総がどうしても華やかで観光地が多いけれど、この上総もなかなかどうして見所が多い土地であった。


まず、眼蔵寺。
この寺の梵鐘は鎌倉時代に鋳造された県内で最も古い鐘。
多くの梵鐘が太平洋戦争時代に、お国のためということで弾丸にすべく拠出されたことを考えるとその時代を生き残った鐘は人の命を救った鐘ということでもある。
凹凸の少ない、とても質素でシンプルな形状だった。



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次に飯尾寺。
ここは、重要文化財の木造不動明王坐像で有名なのだが、残念なことに許可がないと観られない。
本堂欄間彫刻も波の伊八という江戸時代千葉名工の作らしいのだが、これも観られない。
千葉県最古という狛犬だけは観られた。これもまたちょっと変わっていてよい。



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次に笠森観音。
ここは何といっても重要文化財の本堂。
61本の柱の上に舞台のように本堂がある四方懸造(しほうかけづくり)と呼ばれる建て方で、これは日本で唯一のものらしい。伝教大師最澄が開基という古い寺で、当時から伐採を免れた寺の周囲の森は、これまた国の天然記念物に指定されている。鬱蒼としたスダジイなど温帯気候の特徴的な森。



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次に、長福寿寺。
ここも日本一を持っていて、それが山号の長さ。寺はよく○○山□□寺というように頭に山号を持っている。
この寺はその文字数が一番長く「三途河頭極楽東門蓮華台上阿弥陀坊太平埜山」という。
そんなことはどうでもよく、この寺の周りにはベニバナの畑があって、とってもきれいだった。
どうも、今はベニバナと言えば山形だけれど、ここが発祥の地らしい。。この地でベニバナ栽培を始めた領主が山形地方に移ったとされている。



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