映画「うみべの女の子」
浅野いにおの漫画が好きだ。
繊細な絵で驚くような物語を描く。
「おやすみプンプン」も「デデデデ」も漫画にしか出来ない突拍子もない表現で僕の心を掴む。
その中でも僕が一番好きな漫画はこの映画の原作の同名漫画「うみべの女の子」だ。
中学生の男女が彼氏彼女ではないのに性的な関係を持ちそれがエスカレートしていく。
この漫画は表現がリアルでとても入り込みやすい。
僕は中学でも高校でもそれなりに当時の彼女とエロい経験があるので中学生の男女の性的描写には肯定的だ。
ロリコンの中年男性が若い少女をターゲットにするよりよっぽど健全だと思う。
今の若い子も当時の僕たちもそれほど変わってないように思う。
主人公の二人は少年の亡くなったお兄さんが残したはっぴいえんどを聴いたりする。
映画化の話を聞いてとても楽しみにしていた。
他の漫画に比べて実写化しやすいと思っていたけど、好きな漫画だけに大丈夫かなと心配もしていた。
その心配をかき消したのは主人公の女の子を演じた石川瑠華の存在だ。
彼女は「猿楽町で会いましょう」でも惜しみも無く裸体を見せる体当たりの演技が良かった。
本作では中学生の役だがきちんとその年代の女の子に見えた。
尚且つ役柄上堂々と裸になり、それでいて変にイヤらしくなかった。
この映画における彼女の役割は相当大きいと思う。
彼女の相手役の青木柚もとても良かった。
好きな漫画がきちんと映画化され納得いく事なんて極々稀だ。
とても好きな漫画がその成功例になった事がとても嬉しい。
映画館で浅野いにおの書いたイラストTシャツが売られていて大きいサイズは女の子バージョンしか売れ残ってなかった。
欲しいとも思ったがそれを着た僕こそロリコン中年にしか見えないのでやめておいた。