Netflix「日本沈没2020」 | MOONLIGHT EXPRESS ムーンライトエクスプレス

Netflix「日本沈没2020」


大分県には瓜生島の伝説がある。

昔別府湾に大部分を占めるような大きな瓜生島と言う島があった。

瓜生島には神社の狛犬の目が赤くなったら沈んでしまうと言う伝説があり、いたずらっ子が赤い墨で狛犬の目を塗ったら島は別府湾に沈んでしまった。

実際に別府湾が記された古地図には瓜生島が描かれていて島が沈んだことは本当のようだ。

島が沈んだ理由は分からない。

活火山である鶴見山の影響かもしれないし、瓜生島の神様が怒ったのかもしれない。

自分の住んでいるところが海に沈んでしまうなんて想像を超えるぐらい恐ろしい出来事だなと昔から思っていた。

「日本沈没」という有名なタイトルはもちろん知っていた。

しかし、小松左京の原作を読んだこともないし、昔大流行した映画も観ていない。

もちろん「日本以外全部沈没」なんていうパロディも目にしていない。

今作は僕の好きな湯浅政明監督の作品という事で観てみた。

その名の通り日本が沈没すると言う物語。

主人公の高校生の女の子は日本人の父とフィリピン人の母を持つハーフだ。弟は英語交じりの日本語を話しハーフっぽさがあるが、主人公はハーフっぽい要素が少なく、前妻の子かなと思ったりした。

この主人公家族が物語の中心で、日本全国に起こる災害を描くと言うより、災害に見舞われた家族とその周りを描く点が、僕が想像していたより小さな世界の話だと思った。

その災害で主要な登場人物が次々に前触れもなく不幸に合う所が悲惨さを強調させていた。

ただ、話の進行に都合が良すぎる点が多かったりする点にハマらなかった。

10話を通して物足りなさを感じた。

逆にオリジナルの「日本沈没」はどんな話なのか興味を持った。

湯浅監督のアニメーションとしてちょっと残念な出来だった。