映画「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」
ウッディ・アレン監督の評価されている昔の作品なんかは全然観ていないんだけど、最近は新作が出れば映画館で観るようにしている。
もちろんハマるものもあれば、そんなに好まない作品もあるが、総じて面白い映画を作る監督だと思っている。
今回の作品は、ティモシー・シャラメとエル・ファニングの共演という事で期待が高まった。
舞台がニューヨークというのもウッディ・アレン監督の得意とするところだ。
結論から言うと、ハマる程ではないが中々面白かった。
シャラメ演じるニューヨーク育ちの大学生の彼氏が同じ大学に通う田舎出身のエル・ファニング演じる彼女に慣れ親しんだニューヨークを紹介しよとする話だ。
二人は自然豊かな大学に通っていて、彼氏はアイビーリーグを辞めて再入学し、彼女は田舎から出てきてジャーナリズムを専攻しているのだ。
そもそもニューヨークに行くことになったきっかけは彼女が有名な映画監督に取材するのが目的で、1時間の予定のインタビューが試写会に誘われて予定通りには終わらない。
彼女はスクープを狙って彼氏よりも取材を優先することで騒動に巻き込まれるのだ。
彼氏はギャンブラーで馴染みの育ったニューヨークに戻り様々な人に再会する。
二人のドタバタコメディが面白かった。
彼氏は洗練されていて、彼女はダサくて垢抜けない。
タキザワは今回のエル・ファニングが格好もダサかったし酷い役だと言っていたが、僕は垢抜けない女の子が一生懸命で可愛らしいと思った。
シャツの襟をセーターから出す格好はダコタ・ファニングが「500ページの夢の束」で自閉症の女の子を演じた時と同じスタイルだった。
アメリカでダサい女の子がする格好の象徴のようなスタイルなのかもしれない。
僕はきちんとした女の子がする格好に思え好きなスタイルだ。
エル・ファニングをダサい女の子にするなんてすごい演出だなと思う。
ダサくて抜けてて、目も当てられないような所のある酷い役だったけどそこが良かった。
それでもエル・ファニングは可愛かった。
対照的なのが彼氏の再開する元カノの妹を演じたセレーナ・ゴメスだった。
ハッキリと自分の意見を言い、ためらわずに行動するところが格好良かった。
魅力のある脇役が沢山出てくるウッディ・アレンらしい楽しいコメディだった。
ウッディ・アレンは昔の性的虐待疑惑が問題になり、今後新作を撮れなくなるという噂を聞いた。
問題の詳細が掴み切れないのでなんとも言えないが、ウッディ・アレンの新作が観られなくなったら残念だ。
そうなったら、いよいよ過去の作品を観ていこうと思う。