2013年9月 社員旅行 | MOONLIGHT EXPRESS ムーンライトエクスプレス

2013年9月 社員旅行

2013年は勤めている会社の30周年でその記念として社員旅行で東京ディズニーランド&ディズニーシーに行った。

僕は東京ディズニーランド&ディズニーシーに興味なかったし社員旅行で東京や千葉に行きたくなかった。

しかし、全社で気合の入ったイベントで特に事情が無ければ参加しないといけないという事であった。

併せて社歴が短い僕は同期入社の康郎さんを含め5人のメンバーで宴会の出し物をしないといけない事となった。

出し物の準備は難航した。仕事の合間を縫って調整するが中々案も固まらず、旅行の幹事からの注文も後から後から追加され一度決まった案は変更せざるを得なかった。最終的に決まったのはドリフの「ヒゲダンス」だった。

案が決まった後も練習をどこでするのかや衣装や小物の準備など細々とした雑務が多くなった。

一緒に出し物をする営業事務の女性は東京事務所の社員を勝手に巻き込み僕はシナリオを何度も手直ししないといけなくなった。

出し物をする事が結構な苦痛となり僕はその逆境をはねのける為にかなり無理をし“躁状態”となった。

旅行の初日、同僚の康郎さんは飛行機が大の苦手でありそれを隣の席でなだめたがあまり効果がなかった。

ディズニーシーに着くと激しい乗り物系が全くダメな康郎さんとアラジンの3Dシアターをファストパスで予約し園内のお土産屋さんを見て回った。

アラジンのシアターは予想より面白かった。

僕はディズニシーでしかないダッフィーのぬいぐるみを姪に買いホテルに向かった。

チェックインしてすぐに本番の会場で出し物の打ち合わせをした。

初対面の東京事務所の男の子は生意気で協調性の感じられない人だった。

出し物の打ち合わせが済むとすぐに宴会だった。

ホテルのコース料理を味わいながら緊張で何を食べてもあまり美味しく感じられなかった。

僕たちの出し物の番になり、金髪のアフロに蝶ネクタイ付け髭でヒゲダンスのコスチュームを身に着けたが東京事務所の男はアフロをかぶらず一人だけ黒いチョッキを着てますます協調性を感じられないまま本番にのぞんだ。

ヒゲダンスのテーマが流れる中、会場に乗り込みまずはメンバーで投げたフルーツを剣で受ける余興を行った。

メンバーが成功した後に仕込んでいた参加者のフルーツ投げが続き、親会社のボランティアの女性、関連会社のお偉いさんと次々と舞台に呼び込みフルーツ投げを盛況の中終えた。

続いて吹き矢の風船割りをメンバーで行い、最後に一番か弱い女性が吹き矢を成功させると共に「祝!!30周年」の巻物の文字が舞台で輝いた。

大拍手とアンコールの声援の中、退場し出し物は大成功に終わった。

周りからお褒めの言葉をいただき、何人もがテーブルまで酒をつぎに来てくれたから大成功だったと思う。

宴会が終わり、一緒に出し物をし苦楽を共にした康郎さんと外に飲みに出かけた。隣接する駅ビルの居酒屋が全て閉店だったため、会社の人を避けて飲むために隣の高層ホテルの最上階のバーで僕はマティーニを康郎さんはノンアルコールカクテルを頼み乾杯した。出し物の大成功に僕は気持ちよくお酒に浸り、康郎さんは初めてのバーで空間に酔っていた。

2日目はディズニーランドを周る予定の日だった。

僕と康郎さんはスターツアーズとカリブの海賊に乗り、前日の酒のせいで気持ち悪くなり、お土産を買いディズニーランドを後にした。

僕と康郎さんは別行動をとり、僕は妹の家を訪ね上の甥と姪にお土産を渡し、生まれたばかりの甥の顔を見て写真やムービーを撮った。

次に予定通りタキザワと合流しお昼を一緒に食べた。

タキザワはブルーノートが運営するオシャレなカフェを予定していたが、そこがかなり混んでいた為歩いて辿り着いた新宿2丁目近辺のタイフードのお店に入った。注文した品は美味しくビールもランチタイム200円だったのでビールをたくさん飲んだ。

2軒目は歩きまわって見つけた小さなエレベーターのない雑居ビルの4階に位置するカフェで新宿御苑の緑を見ながらコーヒーを飲んだ。

タキザワは会社の派遣の女の子に渡すお土産を買うために移動した吉祥寺まで付き合ってくれ、そこで別れた。

その後、別行動だった康郎さんと待ち合わせをした西荻窪で合流し僕の友人である中村ファミリーと合流した。

僕は懐かしい中村ファミリーと会話が弾んだが、人見知りの康郎さんは中々打ち解けなかった。

しかし、中村ファミリーの長男優真が積極的に康郎さんに話しかけ、しまいには一緒にゲームをし心をゆるしていた。

康郎さんに気を遣い、割と早くその場を切り上げ、荻窪で友人の高木ちゃんがやっている「Barききゅう」に向かった。

そこでも僕はいつも通りマティーニから頼み、康郎さんは梨をつかったノンアルコールのオリジナルカクテルを頼んだ。

そこで康郎さんは本物の職人が作った味わう酒とただ酔うために飲むアルコールとの違いを高木ちゃんにレクチャーされていた。

3日目の旅行最終日は隅田川クルーズで始まった。

僕は何度か経験があったので目新しいものといえばスカイツリーぐらいだったけど、晴れた日の昼間のクルーズは気持ち良かった。

クルーズのあと僕らは親会社の役員会議室に案内された。さすがは大手商社の役員会議室であり見晴らしは最高だった。

すぐ近くに皇居を見下ろし国会議事堂や日本武道館やなんやかんやが見えるその風景を会長(親会社の副社長)自らが案内してくれた。

子会社の末席にいる僕は本当にすごい会社に入ったと思った。

昼食ではトイレに行っている間に確保していた席をとられ会長の隣で食事をとることになり緊張で弁当の味がしなかった。

帰りの飛行機では康郎さんに僕が乗る飛行機は絶対に落ちないと暗示を掛けていたことが功を奏し落ち着いて飛行機に乗っていた。

行きたくないと思った旅行だったが想像以上に楽しく有意義なものとなった。