多いに恋せよシングルマザーズ(中) | MOONLIGHT EXPRESS ムーンライトエクスプレス

多いに恋せよシングルマザーズ(中)

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僕の妹もシングルマザーである。しかも、バツ2で子供は二人もいる(上の子が女の子で小学3年生。下の子が男の子で小学1年生で、二人とも2番目の元ダンの子)。

妹はなかなか頑張っており、紆余曲折ありながら川崎で不動産の仕事をしており、近年三軒茶屋にマンションを買った。

妹が二番目の大阪のダンナと別れると決めたとき、母から僕に電話があり「妹が離婚しそうだから、何とか止めたい。なんか結婚に幻滅しており、俺の親父の悪口まで言っている、相当追いつめられている」と仕事帰りのに西武新宿の駅の近くで1時間以上スーツ姿ででウロウロしながら僕は母の話を聞いた。

親父が亡くなった時に「この家には私のことを理解する人が誰もいなくなった」と嘆いてたほど親父大好きの妹である。

その妹が親父の悪口をいうなんて本当に追いつめられているんだと僕は理解した。

そこで母に「妹が親父の悪口を言うなんて相当のことだよ。妹の離婚を反対しないでくれないかな」とお願いした。

そうすると母は、「シングルマザーの大変さは私が一番分かっている、わざわざ、妹に苦労させたくないし、孫たちを父なし子にしたくないんだ」と僕に返答した。

今、僕が通っているクラスには4人のシングルマザーがいる。

その中でも一番年上のお姉さんチホさんに彼氏ができた。

同じクラスでも若い方の部類に入るタクちゃんである。

チホさんとタクちゃんの年齢差を正確には知らないが、チホさんに“色ボケばばあ”、タクちゃんに“年増につかまりやがって”と僕に言わせるくらいの年の差ではある。

タクちゃんは中3の息子のセナの方が年齢が近いはずだ。

何がきっかけか分かるような気がする。縁とは不思議なものである。

ただ、それでも最初は真剣な交際とは思えず、最初に開いた飲み会会場で余りにもいちゃつくため、翌日にあったセナの運動会の参加をキャンセルしたほどだった。

しかし、セナの応援に行くのだから、チホさん達に腹を立てて行かないのはおかしいと思い直し当日の朝に電話をし、セナの体育祭の応援に行きチホさんとタクちゃんと合流した。

結局、セナの勇姿は見られなかったけど、後から合流したシングルマザーのリエさんのお子さんユナちゃんに合えたし、もう一人のシングルマザーアケミちゃんの息子のジョウ(小3?)とソラ(小1?)と存分に遊んだ。

体育祭が終わり、リエさん家族とアケミちゃん家族と別れた僕ら(チホさん・セナ親子と、タクちゃんと僕)別府温泉にいった。

5つの家族風呂を貸切に出来る五湯苑で、僕の計算では僕一人、チホさん一人、セナとタクちゃん二人の3つの温泉の借りようと思ったところ、チホさんが「あんたとセナで入りよ、私達二人で入るから」とまさかの発言をした。



BGM:ウルフルズ「サムライソウル」