死産から1年。
やっと仕事を始められた。
長い人生、こんな地獄を味わったんだし、1年くらい不妊治療に専念してもいいんじゃないかと、仕事を休んでた。
死産後のこの1年、採卵1回、移植4回と流産・化学流産もあって、心身ともになかなか復帰できなかった。
また流産したら、仕事休まなきゃいけないし…次で妊娠出来るかもしれないし…という感じで、結局いい結果がでることもなく1年経ってしまった。
働いてお金を稼いでいる訳でもなく、不妊治療に専念しているのに妊娠するでもなく、産休なのに育児している訳でもなく…本当に、何の役にも立っていない自分に何度泣いたか分からない。
子どもが好きで、途中職場を変えつつも子どもと関わる仕事をずっとしてきた。働くのは、好きだった。
死産後は、街中の赤ちゃんや親子連れを見るのもつらくなり、小さな子ども相手の仕事はすぐには無理だと思った。好きだった仕事まで失ったのか…とも思った。ゆるくでも働かなきゃと思って、いくつか登録だけはしたりしたけど、いざ働くとなると怖くなり直前でやめたりもした1年だった。
すごく臆病になってしまった。
赤ちゃん、赤ちゃんとの未来、友人関係、家族関係、お金、時間、仕事、好きだった場所、今までの自分…
死産でたくさん失った。
だけど、1年経って一つずつ取り戻していきたいと思い始めた。
何もかも失って、このままじゃ悔しいよなぁ。
いっぱい考えた。
やっぱりまだ、不妊治療は続けたいから両立出来る仕事の形がいい。
その先も考えて、妊娠中や産後も働ける仕事がいい。
小さい赤ちゃんがまだつらくなるなら、前にやっていた中高生相手の仕事なら出来るんじゃないか。
死産の後、完全に仕事への価値観が変わった。
わんちゃんとの時間や、今後出産できたら子どもとの時間を1番に考えたいと思った。
いつお別れが来るかなんて、分からないから。
立場とかお金とか、心底どうでもよくなった。
死産の前の自分は、なんてくだらないことにこだわっていたんだろうと思う。
自分がやりがいを感じられて、生きていけるだけのお金があって、家族との時間が取れればそれでいいんじゃないか。
在宅で、教育に関われる方法はないかなぁ…と考え行き着いた仕事を始めてみることにした。
塾で終電まで働いていた頃を思い出したりして、久しぶりに楽しい。
自分の仕事を認めてもらえると、嬉しい。
社会と繋がれると、死産・流産・不妊治療に囚われていた自分から、解放されていく気がする。
子どもを亡くしてたって、これからも生きていかないといけないんだ。
自分自身の人生を、再構築していかないと。
在宅なんて、死産の前は考えたこともなかったけれど、これも律希が「こんな働き方もあるんだよ」「こんなこともママにはできるかもよ」と導いてくれたような気がしてる。
一つずつ進んでる。
一つずつ、失ったものを取り戻していきたい。
肝心の不妊治療は…もう🏥も行きたくないし移植もしたくなくてどうしようって感じです笑
妊娠しなければ流産もしないから、その方が精神安定してるというか…
でも妊娠しないことには、我が子に会えないんだけど。
オマケ