さすがに寝不足だったのか、覚悟が決まったのか、今までよりは眠れた。

息子を火葬してしまう前に、お別れまでに出来ることをしてあげなくちゃ、そしてこんな結果になってしまったけれど、私たちにたくさんの幸せをくれた息子との思い出を悲しいものだけにしたくない、それしか考えていなかったと思う。今出来ることを考えていた。


・手形足形をとるかわいい色紙・スタンプ台(産院には赤しかないとのことで、男の子だから夫が水色を選んでくれた。)

・折り紙(産まれるまでの間、息子を思ってたくさん夫婦で折って棺に入れた。動物・ピカチュー・トトロ・サッカーボール・昆虫…寂しくなくお空に行けるかな)

・メッセージカード(夫からと私から。夫はプーさん、私はスヌーピーのカードにした)


こんな感じで夫に買ってきてもらって、夫婦で息子を迎える、そして見送る準備をしていた。その時間は、不思議と悲しいものではなくとても幸せだった。涙は泣いても泣いても出てくるけれど。



この日の助産師さんに、本を貸してもらった。

「天国郵便局より おとうさん、おかあさんへ」

この本に、どんなに支えられたか分からない。いまだに涙なしでは読めない、きっとこれからも…


「たとえ一緒にいる時間は短くても 

あなたたちの子どもに数えられたかった」

「わたしは永遠にあなたたちの子どもです」

「そのことをわたしは誇りに思っています」



一緒にいる時間は短かったけれど、私たちが人生で1番幸せだったように、この子も楽しく幸せでいてくれたのかな?と初めて思えた。