私たちの出会いは2022年1月コロナ真っただ中。

店員さんである彼も客である私も当然ながらマスク顔で出会った。

 

 

ツインなのではないかと思ってからはマスク顔しか知らないけど坂口●太郎やBTSのテテに似ている、背も高い、肩幅も広いし私には恐れ多いイケメンだと思ってきた。

 

 

そしてついに今日彼のマスクなし素顔の全貌を至近距離で見ることになった。

 

約3週間ぶりに彼のお店に行った。前回書いたように仕事の決断ができなくてなかなか彼に会う気持ちにならなかったのだが私は仕事について大きな決断をしたのだ。

 

 

 

彼が私が入店したのにすぐ気づいて喜んでいるのが感じられた。でも恥ずかしいのだろう、私に背を向けて知らんぷりしていた。

挨拶もしてくれない感じ。

その時は後ろ姿しか見れなかった。しょうがないので必要なものをかごに入れていつもはあまり使わないカートにかごを入れて再び彼のいるところに行くとさっきは無視していた彼が顔を上げて今度は笑顔であいさつしてきたのだ。おそらくだけど彼は私がまた来るとは思っていなくていつも使わないカートをおしていたので別の客だと勘違いしたのだろう。

 

彼は素顔の笑顔であいさつしてきた。

 

 

私は彼を坂口●太郎にそっくりと言ってきた。

 

ええ全く似ていなかったというわけではないのだけど●太郎を15キロぐらい太らせた顎をしていた。。彼は中肉中背だと思っていたがなぜか顎だけが太っていた。。

 

彼の素顔を見た衝撃で何のリアクションもできなくて会釈もできないまま素通りしてしまった。

 

マスクイケメンマスク美人などと言われマスクをすると実際より美形に見えるという現象については把握していた。実際たまーにマスクを外すとちょっと残念という人を見たことはあったが、まさかツインと思われる彼が。。。いえ、残念というわけではなくて脳内の想像と違ったことにショックを受けたのだ。

 

正直顎が丸いなんて全然思っていなかった。。勝手にシャープな顎を想像していたのだ。

 

少しショックだった。でも彼は想像以上に本当に人の好い優しそうな笑顔をしていた。そして私と歯並びとか歯の大きさがそっくり。。

 

 

 

呆然とした状態で家に帰りつき冷静に考えたのだが、これはいいことだと私は考え直した。良かったではないか。

 

だってマスク顔でしか相手を知らないうちに好きになってしまい素顔を知らないという大きな壁を一つ越えたのだ。

 

それにもし彼がとんでもなく出っ歯だったり、とんでもなく顎がとがっていたらどうしようと思っていたけどそうじゃなかったんだから。一度マスク顔はイケメンなのに外したらとんでもなく顎が出ている男性の顔をSNSで見て内心少し怯えていたのだ。あまりに私の好みの顔からずれていたらどうしようと。

 

実際は彼の顎がちょっと太って丸かっただけじゃないか。。。良かった良かった。

かわいいと言ってもいいかもしれない。15キロ太った坂口●太郎も悪くない。

 

 

 

どこかでもし彼と付き合えたら自分にはこんな若い美形の彼がいるんだからねとまわりに自慢したいようないやらしいエゴを自分がもっていたことに気付けた。

 

自分は外見とか年齢とかに本当にこだわって生きてきたのだなと思った。

子供のころとても外見や内面を馬鹿にされて長い間ノイローゼと醜形恐怖症になっていた。

毒家族育ちで全く自信のない私は同級生や姉に成績で嫉妬されていたようで馬鹿にされるだけ馬鹿にされていた。自尊心が低くて言い返せない私は彼女らのいいカモだった。

 

過去の経験から自分に自信がないから彼の若さとか外見とかに価値を見出してエゴを満足させたかったのだ。

 

裏を返せば自分はそのエゴによって彼に近づくことがなかなかできなかった。自分は大幅に年上、太りやすくてあと6キロぐらい痩せたほうがいいし、年齢なりに容姿は衰えているし彼にたいしてコンプレックスを感じていた。

 

 

おそらくそういうのをそろそろ捨てなさいよということなのだ。