こんにちは。
東京都立川市「できた!」を応援する
さかもとみゆき音楽教室です。
小3のSちゃんは、4月の弾き合い会に向けて
ベートーヴェン作曲「エリーゼのために」を
練習しています。
エリーゼさんとは、
本名テレーゼ・マルファッティといい、
ベートーヴェンの憧れの女性です。
Sちゃんと
エリーゼさんに打ち明けたい恋心、
でも言えない。
なんて、ベートーヴェンの気持ちを
想像しながら話していました。
小3ともなると、そんな恋の話もできます♡
「Sちゃん、エリーゼのためにの楽譜には、f(フォルテ)やff(フォルティシモ)は、いくつあるでしょう」
と質問しました。
「うーん、15個くらい?」
「じゃあ、数えてごらん」
「あれ…… ゼロだ!!」
そうなんです。
実は、この曲にはfやffと書いてあるところは
ありません。
「じゃあ、pやppはいくつかな?」
「1.2.3.4…16個もある!」
「……ベートーヴェンは、ずっと寂しかったんだね」
Sちゃんの言葉に、私は胸がいっぱいになりました。
力強く、勇ましいイメージがあるベートーヴェン。
でも本当は、内気で繊細だった彼の胸の内を
楽譜から感じてくれたのですね。
「心の中の寂しさを音にするのか。うーん、これは難しいぞ」
Sちゃんは腕組みして、考えていましたが、
反対にその瞳はワクワクと輝いていました。
楽譜から感じ取れることは、たくさんありますね。
ベートーヴェンの本当の気持ちを
楽譜から読み取り、共感したSちゃん。
人の心に共感し、寄り添う優しさは、
音楽を通しても育まれていきます。