「刈り終えた田んぼを焼くにおいが好き」
貴女がそう言ってくれたから
私は収穫祭のあと、
田んぼに火をいれて
煤けながら
焦げくさい空気を思いきり吸い込んだ。
そしたら
とても幸せな気分になったんだ。
生きてる。
同じにおいを愛していたこと。
貴女がそのことを
愛しく想うこと。
愛はいつも惜しみない。
親から娘へ。
娘から友へ。
愛は、どこまでも
無限に伝わってゆく。
稲のいのちの果て、
その切り口から立ちのぼる煙は
田の神さまが
天へ還る梯子だったのかもしれないね。
空が降りてきた。
神さまは
常に
うつろう。
季節は移ろう。

