立ち去る背 | 雲と空

雲と空

ことばと風景 - そして ― 私

 

 さりげなく立ち去っていくひとの背に

 打算の影が現れている

 

  「いずれまた ご縁があれば」

  そう言って 去った

 

  ここに居ても益はない と、

  深々と頭を下げて

  早々に引き上げていった

 

  招きはしなかったのに

  やって来たひとは

  礼儀正しく笑顔だったが

  もう再びは やって来ない

 

  窓を開けて残り香を消した