かつて空に | 雲と空

雲と空

ことばと風景 - そして ― 私

   かつて空に王在りしかなゆく雲が名残りのように軍列を組む

 

    地下鉄を上がると

    まぶしい 秋の陽光

 

    用事は、またでいい

    川まで歩こう

 

    葦原をぬけていく

    背よりも高い葦に囲まれる

    葦の群れの歌声

 

    空を見上げる

 

    雲が、

    軍列を組もうとしている

 

    不在の王  よ