箱根山の噴火について | 研究室DIARY~元・立正大学地理,地形・地質学研究室

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立正大学地球環境科学部地理学科,地形・地質学研究室在職時に始めたブログです.ここの記述は個人の考えであり,現所属機関の公式見解ではありません.

当初、気象庁は「噴火」としませんでしたが、降灰・噴石の確認、火山性地震の増加、火山性微動の観測などから総合的に判断して「噴火」と認定しました。


「噴火」の定義は、実は難しいもので、ケース・バイ・ケースで判断されることが多いです。

九州の阿蘇山では、そのとき起こった現象が「土砂噴出」か「噴火」かといった議論もありました。


なお定常的に噴煙が上がっている鹿児島県の桜島では、定常噴煙と噴火とを区別するために、定義が決まっています。噴煙が1000m以上上がると噴火、あるいは空震が一定以上の強度で発生するなどいくつかの条件が観測されると、噴煙高度にかかわらず「爆発」と記録されます。


今後の箱根ですが、予測は難しいと思います。

これまで強い有感地震があっても噴火にいたったケースは、観測をするようになってからはありません。前回の噴火は12~13世紀です。つまり噴火の前後にどのような表面現象があるかは誰も知りません。

ただしマグマ自体が大規模に貫入しているデータはありませんので、大規模なマグマ噴火がただちに発生する可能性は低いでしょう。噴気が多く噴出する状態がしばらく続き、時々、小規模な噴火を起こすような活動が、可能性としてはそれなりにあるでしょう。