元々この地域に居たであろうオスが
久しぶりに古巣に妊娠した嫁を連れて
帰って来てカメラで確認してしまったのが年末。

その後、現地でもカメラでも嫁の姿を確認できずにせっかくほぼ群れを無くしたのにと
がっかり落ち込んでいました。

そして残念な予想は勿論当たり
お腹が凹みオッパイだけ大きく垂れた
嫁が姿を定期的に見せる様に。




悩みました。

犬の社会性とその後の犬の負担
飼い主の負担を考えると
私は巣穴を探し子犬を獲るよりも

野で親兄弟共に最低でも四ヶ月は
過ごさせてから獲る方が人が育ててしまうより
犬、人共に良い距離感や社会性が身につく事は
絶対で

そこには人が育てた犬には無い当たり前の物が身につくからで

それが将来的にその子と飼い主が共に生きるに
あたって楽だからです。




ですが悩んだ末に
時期が経ってから獲りこぼしたり
せっかく無くした地域の群れをまた増やす事が
嫌で
巣穴を探して上手く見つかれば
トラップ内部にて子犬を餌に
母犬、父犬を捕まえる作戦へと変更しました。





爆弾低気圧の嵐が通り過ぎる日の悪い中
草木の中、使われていないハウスの中、藪の中、空き家の縁の下、協力者様に以前他の個体が
産んだ場所等を教えた頂いて
二時間半歩き探しましたが巣穴は見つからず。

ほっとした様な、見つけられず残念な様な気持ちの中
そろそろトラップに帰り
さて、どうしようかなと歩いていると空き地に
オス犬を発見。





近くに巣穴があり見渡せる場所にて
見守っていると思い
もう一度近くの藪の中を探すが見つけられず
オス犬は私の後を距離を取り付いて来て
私の立ち止まった場所のにおいを確認し
まるで
教え無いよと言わんばかり
バイバイと消えて行きました。





色々な脱力感の中トラップへ帰り
お世話になっています協力者様に状況を報告して
いると斜め前の道に
なんと
初めてこの地域に足を踏み入れた11月から目視していて
母犬や親族群れを捕獲してしまい
場所を捨てしばらくトラップに現れなかった
通称黒ちびが現れたのです。





11月に撮影した黒ちびの動画。
この当時はまだ子供体型で約生後6ヶ月位でした。



一月位の写真。



母犬千を捕まえてしまい
母犬の助けを得られなくなったドカンの子犬
ちゅんちゅんを引き連れお世話してくれていた子です。
自分も子供なのに。
心配で頭から離れなかった。
無事でよかった。





私が車を遠くへずらして待機していると
トラップ協力者様が丁度帰宅時に黒ちびを目撃してくださり
ありがたい事に
すぐに黒ちびをトラップへと誘導して下さりましたが








母犬や親族達がみなこの変な網の箱にて
過去に捕まった場面や
叫び声を聞いているだけに、
また、単体個体となってしまった事により
師匠であるYDR北浦さんのアドバイス通り
今までで一番トラップに対し警戒していましたが
地元トラップ協力者様のおかげにて無事に進入
捕獲する事ができました。





若いだけあり、警戒心強いだけあり
今までの個体達と比べますと
動き回り飛ぶ姿が確認できます。
やはり屋根の網は必要です。









会いたかった個体に触れる感動の時。
私も触ったのは初めて。
この子も人に触られたのは初めて。





定番。
頭の中は
ごめんねと
でも大丈夫!
が入り混じる瞬間です。





首輪掛け。




無事に密室へと移動させ
一先ず捕獲完了。
落ち込んでるよね。
ごめんね。

インスタからお問い合わせ頂きまして
先日の虎太郎君の捕獲にもご協力頂きました
地元の方とも現地にてお会い、ご挨拶できまして
今後のまた少し離れた地域の野犬達についても
お話する事ができました。
ありがとうございました。
引き続きよろしくお願い致します。





本日も地元トラップ協力者様に沢山お世話になりました。
いつも返し切れない位のお気持ちを頂いてしまい
この素晴らしいご縁に感謝の気持ちが
心から溢れて来ます。

巣穴、他は叶いませんでしたが
求めていた個体にも触れることができ
頂きました素晴らしく美味しいお弁当を
この夕日を黒ちびと共に見ながら頂きました。

協力者様
この度もありがとうございました。
言葉ではいい表せません。




帰宅。
協力者様によると黒ちびはなんと

上写真

左側モジョ母さん
右側娘の花ちゃん
の子供らしく
何故この黒ちび一頭なのかが納得できました。

花ちゃんもまだまだ子供です。
きっと全ての子犬がちゃんと育たなかったのでしょう。
生後6ヶ月の初のヒートの子供だったかも
しれません。

もしくは産まれてからすぐにどなたかが保護し
一番警戒心が強かった黒ちびだけ
獲りはぐれたのかもしれません。




再会。

やはりドカン子犬ちゅんちゅんが
真っ先に嬉しそうに駆け寄りました。
まるで、お兄ちゃん来たの?
と言わんばかり。




どんぐりこは知らない人でしょ。(笑)





母犬、血縁達と再会し
だいぶ顔つきが柔らかくなりました。
なんてかわいい子なんでしょう。




こんな顔にもなるんだね。





某地域の野犬達みんなの集合写真。
これでどんぐりこから始まり
この地域の野犬達が11頭私の元へ来ました。





地元トラップ協力者様が最初に書いて渡してくださった家系図。

この群れが約20年この地域に代々世代交代し
地域犬として長い事暮らして来ました。

この子達と協力者様とのご縁、
この家系図は私の大切な物になりました。

神奈川県の殺処分ゼロに対し
センターから場所を移動させての
モヤモヤし、この先の収容に恐怖を覚える事が
あった
ギリギリな一時凌ぎのゼロを達成した時より

某地域からKDPへと群れを移動させただけなの
ですが

蛇口を閉める為の移動捕獲に
達成感はありますがモヤモヤや恐怖はありません。

この活動にて一番の大切で重要なのは明日消えゆく命です。

命のやり取りをしているセンターとそれに関わるボラにとって今日明日消えゆく命がある限り
他の何よりも優先的です。

ですが、いくら今日明日波があろうが
今日明日消えゆく命があろうが

正しい道に突き進む自分以外の方に迷惑をかけて良いと言う事ではありません。

自分の正義は他の人の正義とは異なります。
極論は時と人により間違っている時もあります。

私は自分の中の正義を
親を始め身近な人、方たちに押し付ける形になり押し付け周りを不幸にして来ました。

正義を貫くならば人も幸せにしないと
正義は成り立たない事だと今は反省しています。

話はそれてしまいましたが

蛇口を閉める事は将来の犬達とボラとしての
将来の自分達を守る事なのです。





もう一度巣穴を探し
駄目なら次はこの夫婦と子供達となります。

皆様の応援、ご協力により
センター収容の蛇口を閉める活動ができ
また犬達を保護できる環境を頂いています事に
心より感謝しています。
皆様ありがとうございます。

皆様、今後とも犬達に応援をよろしくお願い致します。