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皆様こんにちは菊池です。
昨日は早朝からボランティアさんと共にセンター引き出しでした。
全てが犬中心の生活をしているとたまにとんでもない魔の日がやってきます。
昨日がまさに久しぶりに訪れたお見事なその日。
パーフェクトストームの様に重なり、電話を出る暇もトイレ、勿論食事も無く
全てが終わった後に無気力な現実逃避にて気絶(熟睡)でした。
シェルターの状態が順調では無い日のセンターは朝から何か不安な気持ちがいつもあり、それでもどこかで折り合いを付けて万全の準備と心でいざまだ見ぬ待っている
可能性に満ちた子のお迎えに張り切って出かける訳です。
ボランティアさんと道中で待ち合わせしセンターへ着き、目当ての2頭の引き出しが順調に終わり、職員さんと楽しいお話の後車に乗り込み帰宅途中、来ましたこの時間の嫌な電話が。動物病院からです。数日前から心臓から腎臓、肝臓の数値がとても上がってしまい、具合のとても悪いウップスが入院していました。直感でまずい電話だ、ウップスに何かあったなと思い恐る恐る電話を取るとやはり病状が悪化していていつ何が起こってもおかしくないので、緊急にお山へ戻ってできる処置をした方が良いとの電話でした。


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片腕が無い、元半野犬ともう一頭を積んだまま病院へ行き弱り切っているウップスを
抱えてお山に付いたのが12時過ぎ、バリケン組はまだ入ったままで私の帰りを待っています。午後からお届もあり、胃捻転で術後の状態が悪いキャロラインも油断が出来ない状況で震え、食欲不振、下痢が続いていて帰宅後も悪く、ウップスの皮下点滴やその他のケア、キャロラインの緊急な病院等により、とてもお届けまでたどり着けない状況により申し訳無いが里親様にお願いしてお届を延ばして頂き、取りあえずウップスとキャロに注射器で溶かしたフードと栄養剤をあげてからみんなにご飯をあげ終わりやっとランに放牧させたのが3時半。お届けの犬の事、その犬のシャンプー、里親様ご家族の事を話し合っている最中に、何かとても嫌な空気を感じ、そそくさとみんなをランからデッキへ回収して初めて気が付きました。
やばい、やっぱり野人がいない。いない。
野人とは20キロを平気で全速力で走り、お山に来た当初は犬を咥えて走り、猫を食べ、鶏を食べ、他犬をぼろ雑巾の様にしてしまう喧嘩の強いメス犬にゅうにゅうです。ウップス、キャロ、お届け、病院、新しい部員の事でも時間がとっくに足りない
その時に、心の中は八方ふさがり一歩手前な混乱です。



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みんなをデッキに待たせ、ランを隅々まで点検してにゅー!にゅー!と叫び呼びますが野人の姿なく、あるのは南西の強風によってケヤキが落下し、破壊したフェンスの穴。。。
やっちゃった。忙しすぎて気が付かなかった。終わった。野人を世に出してしまった。KDPシェルターの入口には命を下さっていると言っても良い位にお世話になっている施設があり、そこには数羽の鶏と1頭のヤギが。絶対にそこにたどり着き襲うので、そんな事になったら関係が・・・
可哀想だけど再び犬達をしまい終えたのが30分後、この時点で二人では無理と判断してセンターに同行して頂いたボランティアさんにヘルプをだし来て頂き、取りあえず探すのではなくヤギの前で張っていてもらい、残る三人で山の中や下りた里方面へ走って頂き、ウップスやキャロの事が頭によぎりながらの捜索が始まりました。
数百メートル離れた山の中を捜索中に何か声が、嫌な予感がし、急きょヤギの所へ戻るとそこには電話を持ち慌てたボランティアさんの姿が見えました。その一瞬で野人が現れた事が解ったのです。
左に5メートル目をずらすと、そこには目をぎらつかせ、散々山の中を走ったのか筋肉が以上に盛り上がり、ヤギをガン見してウオー、ウオーと犬で無いような声を上げる野人(にゅー)がいたのです。そう、いたのです。
直ぐにとっ捕まえてリードをはめて、4人で半分半べそにて施設、近隣住民の方に捕まえましたと電話とお詫びの言葉を入れて、ボランティアさんにお礼をしてシェルターに戻って、犬達を出し、ウップスとキャロに注射器でご飯をあげて、皮下点滴を動物病院へ取りに行き、再びご飯、ウップスに皮下点滴をし終わり、犬達を寝かせたのが9時。
ほとんどが精神的な疲れです。楽しみを延ばしてしまった里親様の事、ウップス、キャロの体の事、野人の事、近隣住民の事。
そのまま靴だけを脱いで寝てしまいました。
そんなで魔の一日は幕を閉じました。
もう嫌ですこんな日は・・・


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日々来る飼えなくなった犬の事の相談や、それに絡むアホなドッグトレーナーの事、そこからセンターに収容される犬達のこと、その犬達が何を私達に求めているか等、沢山お伝えしたい事はあったのですが、今日は頭の中がぐちゃぐちゃです。
クリアな状態にて次回書かせて頂きます。取りあえずウップスは皮下点滴によってまだ大丈夫です。キャロは自分で固形のご飯も少しずつ食べるようになって少しだけですが今日はお散歩もしました。お届けも伸ばしてしまってとてもご迷惑をおかけいたしましたが、さっきシャンプーして下山し行きました。そしてやっと、センターから新しく来た子の紹介ですが、一頭は放浪生活が数か月からあり、センター捕獲機にて捕獲された甲斐犬ミックスの片足を虎バサミにて切断してしまっている2才位の女の子です。写真1、3枚目がそうです。とっても可愛く、女の子らしい子で、性格は甲斐に近いような気がします。穏やかですが慎重なタイプの甲斐です。
お散歩はまだリード、その他が怖く、もう少しちゃんとできるまでは時間が必要ですが、まあ1か月で大丈夫でしょう。
もう1頭は、2枚目の写真、黒茶のとても美人な2才位の比較的に大きめのミックスの女の子です。この子、質がいいです。平常で平穏、犬とも人ともとても良い距離感を持って居て、良き家庭犬になる事間違いがありません。こんなにお利口な楽な犬を出してしまいましてセンター職員さんには悪い気持ちですが、この二頭の顔を見ているととても癒されます。皆様よろしくお願い致します。
四枚目の写真ですが福島警戒区域山麓線付近に出没していて沢山のボラが捕獲しようと頑張ったけど捕まらなかったクロちゃんですが、この甲斐ミックス、三本足のみっちゃんに良く似ています。とてもかわいい子です。


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そしてこれが野人(にゅーにゅー)です。
解りますかね、この筋肉。片耳をこちらに傾けてこちらの様子を伺いながら、脱走した方面を見てヤギの事を考えているにちがいありません。



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若干気まずそうな、眼光がまだ完全に消えていない顔です。


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これも。
ですが、普段はとっても可愛らしい女の子らしい子で私の自慢な、かっこいい立派な犬です。ただもし猟に使ったら、お腹を牙で切られ早死にするタイプかな・・・
長文になりましたが最後までお読みくださいまして誠にありがとうございます。
そしてご迷惑をおかけしましたルナの里親様申し訳ありませんでした。これから彼を心よりよろしくお願い致します。近隣住民の皆様ご心配をおかけいたしました。関わって下さっているボラさん、皆様、職員様、日々誠にありがとうございます。

夢は覚める、悪夢も覚めた。
さあ明日から犬達みんなと良い一日を送れるように自分を磨かなければ。
お山から皆様の幸せを応援しています!!

おわり。