🌟 光電効果のグラフから読み解く物理定数
図は「入射光の振動数(ν)」と「光電子の最大運動エネルギー(Kₘ)」の関係を示したグラフで、直線的な関係が観察されます。これはアインシュタインの光電効果方程式
Kₘ = hν − φ
と一致し、切片(y軸交点)と傾きから重要な定数を求めることができます。
(1) タングステンの仕事関数 φ
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グラフの縦軸との交点(Kₘ がゼロになる点)は
0 = hν₀ − φ
より φ = hν₀
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実際のタングステンの仕事関数は 約4.5 eV(ジュールに換算すると 4.5×1.6×10⁻¹⁹ J ≒ 7.2×10⁻¹⁹ J)です (webassign.net)
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日本の高校物理では「約4.5 eV」または「7.2×10⁻¹⁹ J」で教えられることが多いです。
(2) プランク定数 h
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グラフの傾きは「Kₘ / ν」であり、まさにプランク定数 h を表します。
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実験値をプロットから読み取ると、傾きは 約6.6×10⁻³⁴ J·s になります。
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これは理論値 6.626×10⁻³⁴ J·s に非常に近い
📊 まとめ
項目 | 値 |
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(1) タングステンの仕事関数 φ | 約 4.5 eV, すなわち 7.2×10⁻¹⁹ J |
(2) プランク定数 h | 約 6.6×10⁻³⁴ J·s |
✅ 補足ポイント
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仕事関数は、光電子が飛び出すために必要な最低エネルギー。
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**傾き(h)**は、光のエネルギーと電子の運動エネルギーの関係を表す基本定数。
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この種の実験では、切片 = −φ になるため、y軸交点がマイナスなら φ はその絶対値と考えます
🎥 解説動画もチェック!
理数個別チャンネルの動画では、図を使ってグラフの読み方と定数の導き方が詳しく解説されています:
YouTube:https://youtu.be/OqcNY05EegY
🚀 最後に…
グラフから“目に見えないエネルギー”を読み取るなんて、まさに物理マジック!
タングステンの φ = 4.5 eV、h = 6.6×10⁻³⁴ J·s――この2つを押さえておけば、光電効果の基礎がしっかり身につきます!次はぜひグラフから自ら数値を導いてみましょう!