🔬 中学受験理科 【中和②】塩酸と水酸化ナトリウムの混合実験
塩酸A(20 cm³)にさまざまな体積の水酸化ナトリウム水溶液Bを加え、混合後に水を蒸発させて残った固体の重さをグラフにした問題です。典型的な「中和実験」で、結果をもとに考察します。
1️⃣ グラフの読み方のポイント
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B水溶液が少ないと:反応後に酸が余るため、固体(触媒や不反応物ほか)が溶けずに残ります。
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Bが十分だと(中和点に近づくと):塩(NaCl)のみ残るため、固体の重さが安定します。
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Bが多すぎると:塩の量以上に溶質が加わるため、固体の重さが再び増加します。
グラフには三つの領域がありそうです:
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A領域(B少なめ):固体が少ない
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B領域(中和〜塩生成):ほぼ一定(塩の重さ)
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C領域(B多すぎ):重さが増える(未反応のNaOHの重さ)
2️⃣ 中和反応の化学式
HCl(酸) + NaOH(水酸化ナトリウム) → NaCl(食塩) + H₂O
→ B量が中和点:塩だけ残る!塩の重さをグラフから読み取れる。
3️⃣ 中和点の見積もりと計算例
もし、混合後の固体重量が一定になる領域(グラフの横ばい区間)がある場合、その値が「塩NaClの重さ」です。
たとえばそれが 1.2 g とすると:
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NaClの分子量:58.5
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→ 中和で作られた塩のモル数 = 1.2 ÷ 58.5 ≈ 0.0205 mol
これは、塩酸とNaOHが等モルで反応したときの生成量に一致します。
4️⃣ グラフからわかること
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塩酸は何mol入っていたか、
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中和点で必要なNaOHの体積(濃度が分かれば)
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片方が多すぎたときの仕組み(塩+未反応物が固体に残る)
といった情報が読み取れます。
🎥 動画で理解しよう!
以下の動画で、グラフの形と重さの変化、反応量の見積もり方法などがスッキリ解説されています:
🎥 「中学入試理科 中和② グラフから反応量を読み取る方法」
理数個別チャンネル:https://youtu.be/WDc-vBEoiC4
✨ まとめ
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グラフの横ばい部分は、中和による生成塩の重さ。
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NaOHを多く入れすぎると、未反応の NaOH が固体に残って重くなる。
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この問題は、中学受験の 中和+グラフ読み取りの定番で、しっかり理解すればバッチリ得点できます!
図や具体的な数値があれば、さらに詳しく解説できるので、いつでも教えてくださいね 😊