🔬ベンゼンの反応図と基本反応まとめ!

ベンゼン(C₆H₆)は、「芳香族化合物」の代表格。とても安定した構造を持っているけど、ちょっと特殊な置換反応を起こすのが特徴です。

今回は、よく出るベンゼンの反応経路マップを図で整理しながら、それぞれの反応に出てくる物質や反応名をやさしく解説していきます!


🌀 一般的なベンゼンの反応図

ベンゼン(C₆H₆)を出発点として、よく出る反応をまとめるとこんな感じ👇

      HNO₃ / H₂SO₄                Br₂ / FeBr₃
C₆H₆ ─────────────→ ニトロベンゼン(A) ←──────────── ベンゼンブロミド(B)
        (ア)硝化反応                  (イ)ハロゲン化反応

           |                                     |
          Sn / HCl                          NaOH / 高温高圧
           ↓                                     ↓
    アニリン(C)                        フェノール(D)
         (ウ)還元反応                (エ)高温加水分解

(1) A~Dにあてはまる化合物の示性式と名称

  化合物名 示性式
  ニトロベンゼン C₆H₅NO₂
  ベンゼンブロミド(またはブロモベンゼン) C₆H₅Br
  アニリン C₆H₅NH₂
  フェノール C₆H₅OH

(2) (ア)〜(エ)にあてはまる反応名と内容

  反応名 内容
  硝化反応 HNO₃とH₂SO₄の混酸を使って、NO₂(ニトロ基)をベンゼン環に導入する反応。
  ハロゲン化反応 FeBr₃という触媒のもとで、Br₂がベンゼン環に結びつく反応。
  還元反応 ニトロベンゼンのNO₂(ニトロ基)を、Sn / HClでNH₂(アミノ基)に変える反応。
  高温加水分解 ベンゼンブロミドをNaOH水溶液と一緒に高温・高圧で反応させ、BrがOHに置き換わる反応。

🧠 ベンゼンの反応のポイントまとめ!

  • ベンゼンは付加反応じゃなくて置換反応をメインで起こします。

  • このとき使われる反応機構が「求電子置換反応(Electrophilic Aromatic Substitution)」ってやつ。
     → 電子をほしがる粒(求電子剤)がベンゼンの電子雲に反応して、Hがほかのものに置き換わるよ!

  • また、ベンゼン環についてる置換基によって反応のしやすさも変わる!
     → NO₂(ニトロ基):電子を引く → 反応しにくくなる
     → NH₂(アミノ基):電子を押し出す → 反応しやすくなる

この「置換基効果」も、反応の向きやスピードに大きく関係してくるからチェックしておこう!


🎥 解説動画のご紹介

タイトル:【高校化学】【ベンゼンの反応】ベンゼンの反応図に示したベンゼンの反応について、次の各問いに答えよ。(図は本編中) (1) A~Dにあてはまる有機化合物の示性式と名称を記せ。 (2) (ア)~(エ)に…
チャンネル名:理数個別チャンネル
動画URLhttps://youtu.be/b7lJhl9miOQ

図を使いながら、試薬の意味や反応のコツまでしっかり解説!
この図と合わせて見れば、定着バッチリです!


✨ 最後に・・・

ベンゼンの反応は、有機化学の世界では“基本のキ”。
一つ一つの反応がつながって、いろんな物質が生まれていく様子は、まさに化学のパズル。

反応経路を頭に入れておけば、入試でも化学でもきっと強力な武器になりますよ!
それでは、また次の授業でお会いしましょう!