洋裁教室へ行ってきました。
1作目のタックスカートが完成し
その後、次の作品づくりを進めていました。
まず、以前から作ってみたかったワンピースに決めて
本などで、作りたい形を探しました。
そうして決めたのは、カシュクールワンピース。
早速、型紙作りからスタートです。
手持ちのソーイング本の型紙からパターンを写し取るところから
始めたのですが
1枚の紙に、色々なパターンが混じっていて見辛く、
かなりの時間がかかってしまいました。
やっと型紙を写し終わり、自分の原型を充てたところ
先生がおっしゃいました。
「う~ん、この型紙、使えないね!」
あぁ・・・恐れていたことが・・・。
「補正しないと着れないね。」
そして、写し取った型紙の上に私の原型を置きました。
残念でしたが、目で見てわかる位、全く合っていませんでした。
今まで自己流で、ソーイング本の型紙を使って
縫ったことはありました。
けれど、そのまま着れたことがありませんでした。
私の場合は、バスト部分に大きく補正が必要なことと
その補正分に合わせたウエストバランスが必要になるため
本の型紙通りではなく、手を加えないと
作っても着れないとのことでした。
うすうすわかっていたものの、あまりの違い。
ショックのあまり、先生に
「せっかくあんな労力使って、写し取ったのにな~。
じゃあ、私はソーイング本の型紙は、そのまま使えないんですね」
とぼやいてしまいました。
「使えるものもあるけれど、使えない方が多いかもね」
( ̄ー ̄;)
そして、先生から驚きの一言が。
「ユミさんの場合、型紙を使うより、作りたい形の写真を見て
自分で一から引いた方が早いかもね。これから、そうしたら?(^_^)」
あまりの言葉に、私は、笑ってしまいました。
「先生、それが出来ないから通ってきてるんです。
それにそんな簡単に、パターンなんて引けるようにならないですし・・・」
「あら!何回も引いてれば、引けるようになるわよ!」
「でもパターン引くのなんて、毎回の作業じゃないし・・・」
「あら!時間が空いたって、引いたことは覚えているのよ」
「・・・(そうかな~・・・)」
そんな会話の後、結局写し取った本の型紙を参考にしながら
原型を基本にして、1から引くことになりました。
「せっかく大幅に補正するんだから、オーダーメイドにしようね!」
「(・・・あ~、本当は、本の型紙そのまま使えたらな)」
「はい、じゃあ一緒に引きましょう。」
そうして、型紙作りが始まりました。
ほぼ先生が、説明しながら引いて下さったのですが
ところどころ、自分で値を出したり、実際引いてみたり。
数値も角度も変わってくるので
襟の開きや、どの位置でカシュクールを作るかなど、
ボディにテープを貼って確認しながら、数値を作っていきました。
消しゴムカスにまみれながら、何度も消して引いて
大きなハトロン紙を360℃くるくる回し、格闘しました。
む、難しい~(*_*)
それでも不思議と、引いているうち
よく分からなくても、気の遠くなるような作業も
だんだん楽しくなっていきました。
カーブ尺の使い方も、少しづつ滑らかになり
最初、不思議な使い方をしていたのを思い出し(笑)
やっぱり間があいても、取り組んだことは
うっすら積み重なっているんだな~と感じました。
そうして、1回5時間の教室の3回分を
まるまる補正と型紙作りに費やして、ついに型紙の裁断まで終えました。
帰り際、先生が
「本の型紙が使えなかったのは残念だけど、
何ひとつ、やって無駄なことなんて、ないのよ」
静かにおっしゃいました。
「たとえ失敗に終わっても、その瞬間、経験が1つ増える。
そういうことなのよ。」
そして
「人生って、何でもそうなのよ(^_^)」
「焦らなくていいから、少しづつゆっくり学びましょう。
次々詰め込んでも、多分それほど残らないから。」
「そうじゃなく、週に1度でも、あくせくしながら、じっくり作業しましょ。」
私は、先生に吸い寄せられるように、聞き入っていました。
”どんなことも、ユミさんが経験と思えるか、無駄(失敗)と思うのか、なのよ”
半分以上は先生に引いてもらい、説明もまだまだよく分かりませんでしたが
型紙作りという難関を、それでも自分の力で乗り切って
晴れ晴れとした気持ちで自転車をこぎながら
私は、先生のその言葉を、何度も何度も思い返していました。
”これから、沢山失敗して、素敵なお洋服が作れるようになりたいな~”
大きな希望を胸に、少し誇らしげに見上げた空は
まるで「うんうん」と頷いているかのように
広く大きく、晴れ渡っていました。
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