アメリカのどこかで実際に行われた会話。




白人がアジア人に話しかける

「この部屋は白人もいて、黒人もいて…あなたどこからきたんだっけ?」

「日本からだよ」

「私はこの多様さが好き。子供にも教えたい。そう思うの。」

「うん、私も。」

「だから子供用の人種に関する本を買ったの。そしたら黒人のことしか書かれてないの。」

「んー、なるほど。」

「黒人だけが力を伸ばすのは平等じゃないよね」

「そうね。」

「もし白人が世界を白人の力で覆い尽くそう!なんて言ったらとんでもないことになるでしょ。」

「それはまずいね。」

「他の人種が取り残されちゃいけないと思うんだよ。」

「私も白人と黒人の差別は授業で習ったけどアジア人の差別ってまだ一個も習ってないの。アジア人の居場所はないんだなっていう感じがした。」

黒人の友達は各々自分の部屋にいた。片方のドアは開いていた。

隣で聞いていた白人は話していた白人を抱きしめていた。抱きしめられている方はどこか満足そうだ。

「会えてよかったよ」と白人。

白人が長めのハグをする。



もう二度と人種の話はしない。