お久しぶりです。
治療に大きな変化があったのと、先生からいろいろ教えていただいたので、自分ひとりの中に納めておくのはもったいないと思い、記事にすることにしました。
同病の方に少しでも、情報を伝えたいとの思いで書いています。
私は、乳がんで手術を受けて、この夏ちょうど丸7年になります。
今8年目です。
術後、リュープリンとノルバデックスでホルモン療法+経口抗がん剤()をしながら、抗がん剤(タキソール+エンドキサン)と放射線治療を同時進行し→ハーセプチンをしました。
期間を詳しくすると
リュプーリンの1か月製剤を5年間、3か月製剤を2年間
タキソール+エンドキサンを1週間ごとに6か月間
放射線治療を1か月間毎日
ハーセプチンを3週間に1回 1年間
経口抗がん剤は5年の予定でしたが、副作用に悩まされ、2年で終了
という感じです。
それで、リュープリン開始からちょうど7年目の今、リュープリンのおかげで再発することもなく、ありがたく、無事終了し、かわりにトレミフェンというホルモン療法の経口薬を飲むことになりました。
変更にあたって、メリット、デメリットやそれぞれの治療法の科学的(医学的?)な意味などを先生に教えていただきました。
リュープリン(注射)
【作用】
乳がんは女性ホルモンの分泌が関与しているため、女性ホルモンの分泌を抑える。
【デメリット】
長期に使うと骨密度が下がり、骨粗しょう症になることがある。
ホットフラッシュなどの副作用がある。
経口薬(ノルバデックス、タスオミン、トレミフェン)
【作用】
リュープリンが女性ホルモンの分泌を抑えるのと比べて、経口薬はホルモンの働きを阻害する。
女性ホルモン(エストロゲン)が分泌されても、受容にくっつかなければ、乳がん細胞に作用しない。
これを利用して、エストロゲンが受容体にくっつく前に、薬がくっついて、女性ホルモンががん細胞に作用するのを阻害する。
【デメリット】
子宮内膜にもくっつつため、子宮内膜が分厚くなり、子宮体がんになることがある。
先生が診療された1500人のうち1人が子宮体がんになられたが、通常でり患する割合とあまり変わらないため、薬が原因がどうかわからない。
まとめ(わたしの病状について、今、本当に治療が必要なのか??)
乳がん治療のガイドラインでは、治療は5年となっているそうです。
しかし、30代での発症、ハーツー2+、悪性度3
の悪性度の強いがんなので、念のため10年治療をしたほうがいいと思う。
とのことでした。
以前は、ジェネリックはおいていないとおっしゃっていた病院ですが、取り扱われるようになったようで、タスオミンを処方しようと思うとおっしゃっていましたが、在庫切れで、もう一つのほうのトレミフェンになりました。
医療費のこと
健康な時は、医療費が年間〇十万円かかったなどの話を聞いてもピンときませんでした。風邪の治療くらいだとせいぜい1回2000円くらいです。1年のうちそんなにしょっちゅう病院に行くわけでもなく、歯医者やらなんやら合計しても、きっと2~3万くらいだったのではないかと思います。
しかし、このような病気になり、病気の危険と同じくらい経済的な危機(=生命の危機)を感じました。
病気になれば、仕事ができません。その上、高額の医療費がかかるのです。
1年目は医療費が100万円を超えていたと思います。
2年目は6~70万円くらいだったかな。
3~5年目は3~40万円くらい。
6~7年目は2~30万円くらい。
でした。
そんなに高額の治療費、どうしようかと思いました。
日常の生活だけでもたいへんなのに…と。
治療のこと、仕事のこと、いろいろあったけれど、ピンチの時には、たくさんの助けをいただいて、ここまで、無事フルコースの治療を続けてこられたことを感謝します。
けれど、世の中には、わたしよりももっとたいへんな思いをされている方のお話を聞くこともありました。
治療を受けたいけれど、経済的に無理だと。
高額医療費制度というのもあるけれど、結構、基準が厳しいなと感じます。
現在の日本にはワーキングプアーと言われる人たちがたくさんいます。(わたしもその一歩手前くらいだったと思います)。
年間200万円くらいしか収入がなくて…という人が乳がんの治療を受けることはとても厳しいことです。
本当に食べていくだけで精いっぱいだと思います。
そういう人に対して、私は何もできなく無力だけれど、せめて、そういう困っている人がいることを伝えたいという思いと、治療を始めるにあたって、治療費がどれくらいかかるのか心配したり、借金をするなら、返せるのか試算しようとしたりしている人の参考のためにと思い、治療費のことを書かせてもらいました。
リュープリンのときは、2万円超えていましたが、今日は7800円で済みました。
猛暑の折、みなさん、熱中症に気を付けて、お過ごしくださいね。