二太郎18歳。
やりたいこともないし、大学はおもしろくもないし。
アルバイトしないとお昼ごはんもままならないし。
海に誘いたい女の子もあらわれないし。
なんだかイライラな夏。

以前からの学習塾のアルバイトに加えて、このところテレビで注目を浴びたジュース屋さんでアルバイトを始めた。
都内に通う夏休み。

相変わらず男の子にしては口数は多いものの、母に対しては塩な対応が増えた。
アルバイトが午前中にあるときは、冷蔵庫のホワイトボードに起こしてほしい時間が書いてあったりする。
仕事だったり、用事があったりすると10回くらい自宅の電話をかけ直して起こしたりすることもある。
今朝起きると…。

まあまあ、あいも変わらず恐ろしく汚い字ですが。

そしてテーブルにはコレ。

久世福の「飲む酢」と鶏の炭火焼。
さすがは、18年のつきあい。
私の好みを知り尽くしている息子。

ありがとうね。
とってもうれしい。
腹の立つこともあるけれど、君が6歳のころから本当はあまり変わっていないことはわかっているよ。
優しすぎて、それがなんだか恥ずかしくて、虚勢を張ってしまうお年ごろ。
それも含めて君のよいところ。
大丈夫。君のよさは万人に受けるものではないけれど、わかってくれている人はいる。
そして、わかってくれる女子もきっとあらわれるからさ。