2週間の大阪での研修から帰った夜。
ちょうど玄関で行き合った二太郎。
始めたばかりのアルバイトのこと、大学の新しい友人のこと、サークルのこと、授業のこと…。
マシンガンのように話し続ける。
言葉が出るのは遅かったものの、幼い頃から男の子の割にはおしゃべりで、高校までずっと、学校の様子が手に取るようにわかる子だった。
話したくてうずうずしていたのかもしれない。
プチ一人暮らし中は、友人を泊めたりして楽しくやっていた様子。
何より子どもから離れきれなかった私にとって、本当によい経験になった。

しかし、翌日起きてきた時に
「この前カニ男が、学資保険の満期祝い金10万円をどっかに振り込んだって言ってたけど?」
「二太郎の学資用の口座に入れたよ」
「オレ、使えないの?」
不満そう…。
春休みの間に10万円以上を遊びに使ったこと、まだ返してないお金もあること、を告げるとそれ以上は何も言わなかったけれど。

お金ってなんだろ。
生活するのには必要。
大切なものではあるけれど。
私はだれかの命が形になったものとして、誠実に使ってもらいたいな、と思うのです。
口にはしないけど、年に何度か会うカニ男が二太郎に都度お金を渡すのには疑問を感じてしまう。
そんなの、親戚のおじさんがやることではないの?
あなたは、どこまで親としてやるべきことを無視するつもりなの?

とは言っても、私もいまだに一部カニ男のお金で生活しているのも事実。
それをやめたくても、いまはやめられない事情もあるが、実は思い込んでいるだけなのでは?
自分ひとりならなんとか暮らしていける力もついた。
だけど。
複雑なのだ…。
お金ってなんだろ。
いっぱい持ってると
えらいのか。
問題が解決できるのか。
満たされるのか。
何をやっても許されるのか。

なんて、考えても答えが出そうにないことをぐるぐると考える。

また、一方では仕事に対して、新しい将来の姿が見えてきたりして、しきりに夢想してみる。
10年後の自分の姿がなんとなく変わってきた。
成りたい自分が見えてきた。
50になって、「成りたい」なんて少しおかしいのかもしれない。
最近自分を語る時の枕詞
「私アタマおかしいので」
いいじゃん、少しくらいおかしくても。
普通ってなんだよ⁉️