母の日
という行事が嫌い。

特に一姫が荒れだしてからは、テレビなどで
「お母さんには感謝するべき」
というような宣伝が流れると、憂鬱になる。
「産んでくれとも育ててくれとも頼んでいません。一切感謝はしていません」
と呪いの手紙を残して出て行った一姫。
今年の母の日は格別に憂鬱だった。

やっとあの忌まわしい宣伝や店頭のポップがなくなった母の日から2日経った今日、中学校時代の友人とラーメンを食べて帰ってきた二太郎。
「2日遅れだけどな!」
と差し出した。

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なけなしのお小遣いで花束。
実は母の日に母として何かをもらったのは初めてだったわたし。

ありがとうって言いながら泣いてしまった。

「Oもりも買って帰ったよ、花」
といっしょにラーメンを食べた友人のことも教えてくれた二太郎。
Oもりは中学校時代、学校に行かず、看護師さんをしているお母さんをさんざん泣かせてきた。
信じられないことに高校にはちゃんと通えているらしい。
卒業間近に泊まりにきて、
「もうお母さんに心配はかけない」
と誓ったのは本気だったらしい。
きっと喜んでいるだろうな。

1年で1番憂鬱な日、今年のその2日後のことをいつまでも覚えているだろうな。

昼間、1ヶ月ぶりに洋服取りに帰るとカニ男からlineがきた。