こんにちは

しまりすです!


「ソロモンの偽証」(宮部みゆき著)を

読み切りました!

全6巻でした

最後は一気読みして一気読みしすぎて

どっぷり中に入ってしまって

日常生活でちょっとしたミスが

多くなってしまぃした😱


かなり以前に映像化もされていましたが

映像は見ていないのでなんとも言えませんが

小説のほうは中学生の校内裁判が違和感なく

丁寧に描かれています


最初、1巻目は1990年の話で

この頃は既に違わなかったか?と思うような

当時の女性、男性のステレオタイプが

背景に残っているような大人の登場人物設定に

ちょっとイラッとしました


けれども、読み進めていくうちに

中学生それぞれの個性がとても丁寧に

描写され、それぞれの行動が性格に

裏づけられていて引き込まれていきました


表面をうまく取り繕って過ごしていることに

反発を覚える中学生たちに共感を覚えました


そこには複雑な家庭環境にいる何人かの

生徒がいて、それぞれに起こった身の上は

いかに悲劇であろうと個人個人の

捉え方によって、いかようにも生きていける

そんなことも語っているように思いました


そして、とはいえ、いかようにも生きていける

けれども、個人に備わった性格というものがあり、

そこには性善説も性悪説もどちらもあり

元々悪の性格を持って生まれてきた人

元々善の性格を持って生まれてきた人

それによって同じようなことの捉え方は

大いに異なり、人をも不幸にしようという性格も

確かに存在し、けれども、やはり神様というか

見えない力は存在し、天罰といっていいものか

わからないけれど、そうした裁定は下り

また善の人はいかに悲劇にあっても

どこかで救われる、そんなことを語ってるようにも

思いました


こうした感想はこのストーリーから感じた

ことですが、登場人物それぞれも魅了があり

この話の中心人物は一人は教師になり

この学校に戻り、もう一人は「負の方程式」で

弁護士になっていて、自分が中学生のときに

経験したことでいろいろな事象を見る目が

養われ、元々聡明だったこともあり

パキパキした弁護士になっていて、

またもう一人はほんとに強く、幸せになっている

ようでよかったと思いました


で、この教師になった人が最後に

あの裁判のあと、僕たちは友達になりました

と言うのですが

それぞれのその後が気になりました

20年後は書かれているけれど

その男の子2人はそれからつきあいがあったのか

聡明な女の子の仲の良かった友達や

嫉妬を感じていた女子との関係は

どうなったのか

ワルはみんなの中にとけこんだのか


1つ、この本の中で誰かが言った

この裁判がなくて自分たちが集まらなかったら

この人はこういう人だとはわからなかった

ということば

みんな表面的に見えるだけでなく

実は違う面もあり、私も学生時代

あまり関わらなかった人たちももっと

知ればよかったし、親しくしていた人たちのことも

どこまでわかっていたのかなと振り返って

遠い過去を思いました

そして、もっと鋭い目を持ちたいなと思いました


とにかく全6巻、自分がちょっと違う世界に

いるような気になるほど浸かりました

また読めば違うものが見えてくるかもしれません