初めましてのかたに

息子は、我が家の三人目の子どもで長男。

2000年生まれ。

1歳にならないうちに

筋ジストロフィー症と告知される。

 一時保育で保育園に通いながら、年中からは姉たちも通った幼稚園に入園。小学校も姉たちが卒業した小学校の通常学級に通い、無事卒業。中学校は、在籍は支援級だったがほぼ通常学級で過ごした。中学校2年生の冬から不登校になり、3年生は修学旅行と文化祭と卒業式だけ出席した。通信制高校に進学するが、定期テストを受けに登校するのが体力的に厳しく中退を決める。それから自宅で過ごしていたが…。

2023年秋から画策し、突然「東京で一人暮らしするから」と宣言し、あれよあれよと準備を進め、住所を移し、ついに2024年3月22日から東京都民となった。

5月9日、生まれ故郷を出て上京し、息子の家での新生活はスタートを切った。

息子は一人暮らしとは言っても、24時間訪問介護を受けての生活になる。これまで介助してきたいろいろを、引き継ぐために、私も引越しに同行ししばらく滞在した。6月3日、心を鬼にして自宅へ戻った。


 救急車で搬送された夫

救急隊員さん三人がかりでストレッチャーで夫を救急車に乗せてくれた。玄関に放置してあったキャリーケースを見て、「本当に帰ったばかりなんですね」とフォローされた。

夫は意識ははっきりしていて、保険証や薬の在処を説明できたので、夫のいう通りの物を拾い集めて、救急車に乗り込んだ。救急外来に着くと、夫は検査と褥瘡の処置を受ける、と説明された。

そして、待合室でまた疑惑の目を向けられた。

「旦那さん動けなかったんですよねー」

と聞かれ、

私が息子の引越しについて行く前には、

全く動けなくなることはなかった!と

強く言って、なんとか誤解はとけたようだ。


ひと通り検査が終わり、

医師からしばらく入院して回復を待つ、

ことを告げられ、

薬の量や飲み方があっているのか、

見ていきたい。

褥瘡がひどい部分は筋肉も傷ついているので、

歩行などのリハビリが必要だ。

などの説明を受けた。


病棟に入る前に少しだけ夫と話ができた。

開口一番

「腹減ったから、カステラか何か買ってきて」

看護師さんがあわてて、

「まだ食べられません。

60時間飲まず食わずだったので

胃もいたんでるはずです」

と止めに入ってくれたが、

夫は不服そう。

「明日の昼までは食べられません」と

看護師さんにきっぱり言われて、

仕方なく諦めた感じだった。


「では、明日、面会に来てください」と

言われ、帰宅するしかなく、

タクシーを呼んでもらって帰宅した。

(すみません。思ったほど進みませんでした。

まだ続きます。)