はじめましてのかたに

 息子は、我が家の三人目の子どもで長男。2000年生まれ。その時、母は39歳。1歳にらないうちに筋ジストロフィー症と告知される。

 一時保育で保育園に通いながら、年中からは姉たちも通った幼稚園に入園。小学校も姉たちが卒業した小学校の通常学級に通い、無事卒業。中学校は、在籍は支援級だったがほぼ通常学級で過ごした。中学校2年生の冬から不登校になり、3年生は修学旅行と文化祭と卒業式だけ出席した。通信制高校に進学するが、定期テストを受けに登校するのが体力的に厳しく中退を決める。それから自宅で過ごしている。


入院してびっくりしたこと(3ヶ月前)

 まず驚いたのは「付き添いの外出、付添人の交代は認めない」という原則。付き添ったとしても時々自宅に戻って、なんなら1時間ぐらいの仕事はこなせるかも?ぐらいの甘さで入院してしまったので、この原則にはびっくり‼️それでも初めは、金曜日に入院して月曜日には退院できると思っていたので、あまり深く考えていなかった。入院したのが小児科・産科の病棟だったため他の病棟よりは厳格、とのこと。


 以前に検査入院したことのある「筋ジスなど専門病棟」との違いでびっくりしたのは、病棟が静かなこと。土日は外来が休診なので、なおさらだったのだろうが、夜間なんて本当に鎮まりかえっている感じ。筋ジス病棟の夜は、常にどこかで呼吸器のアラームが鳴り、ナースコールも鳴りっぱなし…だった。


 産科の病棟もつながっていたので、すぐ近くの部屋に新生児がいることもあり、久しぶり生まれてまもない「赤ちゃん」の泣き声を聞いた。もう無条件に「かわいい」と感じた。「癒される〜」

とニヤニヤしてしまった。うちの息子が赤ちゃんだった頃、姉娘たちの学校行事などに連れて行くと、娘の同級生の母たちが泣き声に吸い寄せられてきて口々に「かわいい」と言ってくれていたことを思い出した。けっこう必死に泣き叫んでいる「赤ちゃん」もいて、息子は嫌がるかと思ったが、意外とニヤニヤしてまんざらでもなさそう。「一生懸命さがかわいいよね」と「泣け泣け〜、て応援したくなる」とか…。泣いている赤ちゃんのお母さんはそんな気持ちになれないと思うが、赤ちゃんの泣き声は、私達親子には「癒し」だった。


看護師さんが親身になってくれることにもびっくり‼️息子をきちんと一人前として扱ってくれていた。少しでも快適に過ごせるようにするのが「お仕事」です、というプロ意識を感じた。