ご家族からのメッセージです。
[hiroki blogより]

ご報告
かねてより療養中でした小村宏樹は、平成23年7月7日夕刻、永眠いたしました。

彼を愛し、応援してくださった皆様に、深く感謝いたします。


通夜、葬儀は家族葬とさせていただき、
本日7月9日に無事に終了いたしました。

ファンの皆様には後日あらためてお集まり願い、
賑やかに送っていただければ…と考えています。


生前、ファンの皆様に残したメッセージがありますので
ご報告の最後にお伝えさせていただきます。


「むこうでIKUMAと一緒にヒデサンとバンドしますよ!」

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あぁ、宏樹さんらしい言葉だな。
IKUMAとは、Variable Messiah初ライブ直前に亡くなってしまったメンバーのこと。
ヒデサンとは、もちろんXのhideさんだ。彼の憧れの人。


私は1年に1回も会っていなかったと思うけど、名古屋在住のリスクノオトスタッフ斎藤がどういった縁か忘れたけど音鬼のスタッフをするようになり、バンドの状況はいつも聞いていたし、5年くらい前までは私も頻繁に大阪まで出向いていたので、よく顔を合わせていた。
彼は音鬼でもVariable Messiahでも“いいお兄ちゃん”という感じで、バンドが解散したりメンバーが脱退したりしても、それぞれの活動を見に来たり心配したりしていた。そんな宏樹さんの弟分達を、私は取材していたので大阪に行けば会いもする。

2010年のVariable Messiah 10周年記念のアルバムリリースと一日復活ライブ。私は単純に「節目だし、いいんじゃない?」という感じで宣伝に協力していた。
その時既に末期癌だと知ったのは、たしか一日復活ライブが迫ってきた頃だったと思う。本当に身近な人達だけに知らされていた。リスクノオト斎藤が、どうしても一人で抱えきれず、私に話した。だから私はそれを知らないということにして、いつも通りにライブに行って、いつも通りに声をかけて。でも実はライブに出演できるかわからないくらいずっと調子が悪かったと聞いていたので、あまり話かけず、ただ見ていたかなぁ。それが8月29日 堺東Goith。そして会場側の事情で延期になっていた10周年記念公演が、今年4月16日に開催されることになった。私はもちろん行くつもりでいた。

でも3.11の大震災があって、4月上旬には発売するつもりでいたミニコミの制作がどんどん遅れていて、余震も続いていて、テレビで知らされる被害状況を見て、悲しみと不安でいっぱいだった。本当に、直前まで、大阪に行きたいと思っていたけれど、取材させてもらったバンド達に対する責任も、はやく果たしたくて。Variable Messiahを見に行くということは、そのバンド達に会うことでもあり。私は行くことをやめた。もしかしたらもう宏樹さんのステージは見れないかもしれない、そう思ってもやはり行けなかったんだ。

入稿終わったら大阪行って、なんかさりげなくお見舞い行けたらいいななんて思っていたけれど、7月4日に斎藤が急に大阪へ発った。それに気付いたのは疲れ果てて眠りに落ちる寸前に覗いたブログだった。「ひろきさんだいじょうぶ?」斎藤にメールを送ってみたけどきっと今は慌てていて返信は来ないだろう。このまま私も大阪へ行こうか? でもいきなり私が行ったら変か? でもSUICIDE ALIやdieSのアニバーサリーを兼ねた創刊記念祭の準備があるし…。あぁ、今行かなかったら私はもう宏樹さんに会えないかもしれない…。そう考えを巡らせているうちに眠りに落ちていた。目が覚めて斎藤のブログを見て、大丈夫だったのでほっとした。創刊記念祭が終わったら、会いに行こうと思った。

いつも通りにSUICIDE ALIが東京へ着いて、いつも通りにリハをして、創刊記念祭なので斎藤も手伝いにきてくれて、楽しく笑って、打ち上げで馬鹿な話をして。SUICIDE ALIを送り出した。Goshiさんは「リスクノオトのことでも、それ以外のことでも、何か出来ることあったら言ってね」って言ってくれた。

会場を出て、スタッフだけで居酒屋に行ったときに知らされた。
「宏樹さん、死んじゃった。7月7日に。」

あぁ、私は間に合わなかったんだ。でも自分が選んだことだから仕方ない。
7月4日にたくさんの仲間が会いに行ったそうなので、きっと宏樹さんも寂しくは無かったと思う。

斎藤がイベントに手伝いにきた翌日はだいたい悩み事をひたすら聞くのが恒例になっていた。バンドのこと、仕事のこと、ペットのこと、家族のこと…。今回は色んな宏樹さんの話を聞いた。闘病中のこと、ご家族のこと、宏樹さんがどんなことを考えていたかなどを、これからも少しずつ聞く。斎藤にとっては「旦那の次に大切な人」と言うくらい、音鬼宏樹の存在は大きかったので、心の傷は深く大きい。

私は音鬼の音楽が本当に好きだった。CDをもらって家で聴きながら思わず「大好き!チョー良い!!」と唐突にメール送りつけるくらい、カッコよかった。ずっと会いに行かなかったけど、私が宏樹さん大好きだってコトは分かってる? 忘れてない? そう信じてるよ。

こんな機会だけど、彼の音楽を聴いてほしくて、CDやDVDを引っ張り出して試行錯誤した。こういうのは本当は斎藤の役目だけど、今はまだそういう話をする時期ではないので、とりあえず簡易的にライブ映像を切り出した。いずれ斎藤の気持ちが少し整理ついたら、きっとなにか作ってくれるだろう。
映像は4人編成(2004-2007)の音鬼最後のDVDより。


リスクノオトのMyspaceには2008年リリースの「無償」をアップした。
http://www.myspace.com/risknote

これはVariable Messiah 10周年記念ライブのCM映像。


それからご家族のメッセージにもあったように、ファンの皆さんと一緒に宏樹さんを追悼する機会を設けると思う。これについては宏樹さんが残したブログや、メンバーのブログをチェックしてください。
hiroki blog

音鬼 田代哲也
音鬼 スタッフ斎藤
音鬼 裕介
Variable Messiah Goshi
Variable Messiah hiroshi
Variable Messiah 亞輝
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