旧帝大志望者が夏までに仕上げたい参考書となっていますが、ぼくの趣旨は高2生・高1生で旧帝大を目指すなら意識しておいて欲しい項目だということです。
「数学Ⅲと数学ⅠA・数学ⅡBの優先順位」や「国公立理系志望者の高3夏休み」で紹介したように国公立大志望者や理系志望者は時間との勝負という側面もあります。
英語に関しては「リスニング」と「英作文」です。
どちらも時間がかかるということです。
リスニングでは『共通テスト英語 リスニング 満点のコツ』、英作文では『頻出英作文完全対策』がお薦めの一冊になっています。
「体験談:偏差値30台から「大阪大学 外国語学部」合格」の中でも秋から英作文を重点的に勉強しています。
リスニングも一朝一夕には耳を鍛えることはできません。
数学に関しては『1対1対応』もしくは『青チャート』に戻り「過去問」とのギャップを復習し固めていきます。
旧帝大の数学と言ってもレベル差があります。旧帝大ごとのレベル差に関しては「「旧帝大」の教科別難易度ランキング & 「旧帝大」の壁(理系・数学)」を参照ください。
また『青チャート』が『プラチカ』や過去問に繋がらない話に関しては「「ガチでノビる受験数学(ガチノビ)」のシーナさん式「数学」」を参照して下さい。
先日の「桜蔭を蹴る。都立高から東大へ -2-」にも数学の勉強法の参考になります。
先に進むことによって前の段階で何をしておかなければならないのかがわかります。
戻って復習です。
しかし、『青チャート』は数学ⅠAも数学ⅡBも数学Ⅲも問題数が多いです。
旧帝大だと文系でも数学が試験科目に課されて場合が多いと思います。
最も計画的に進める必要があるのが数学です。
国語(現代文・古文・漢文)は『得点奪取』シリーズ(現代文・古文・漢文)、『CanPass』シリーズ(現代文・古典) による記述対策です。
勉強の初期段階でマーク式問題を消去法で対応していると記述対策では勉強のやり直しが発生する可能性があります。
「読み方」の習得が重要になります。
そして最後は共通テスト・漢文です。
『漢文 句形とキーワード』を推奨しています。
特に”漢字”です。意味を知らないと漢文が読めない重要な語彙です。
センター試験から共通テストに変わり、文章を読む量が増えています。
何を問われているのかを素早く正確に掴まないと得点しにくくなっています。
そんな中でもセンター試験から変わりがないと言われているのが漢文です。
「「漢文」の勉強法 」などを参考に漢文の勉強をしてください。
今回 CASTDICEが紹介している参考書は1冊目のモノではありません。
この一冊に達するための勉強も必要となります。
志望校受験に必要な教科・科目を調べ、過去問に入るまでのカリキュラムとスケジュールを作る必要があります。
当初は英語・数学が中心の勉強となりますがどこかで必要な勉強をしなければなりません。
夏休みや冬休みや春休みはまとまった時間が取れる期間になります。
その期間を有効に使う必要があります。
おそらく最後は誰もが時間が足りなくなってしまいます。
時間があるうちにしっかりと勉強しましょう。
本当に時間がなくなります。
英語は英作文とリスニング。
数学は過去問に入るための基礎固め。
国語は記述対策。
そして共通テストの漢文はしっかり取る。
以上は後回しにされやすい観点です。しっかり対策していきましょう。
紹介動画:CASTDICE
■旧帝志望の受験生が夏までに仕上げたい参考書5選■
「夏まで」と言うのは「夏休みまで」というより「夏休み中に終わらせる」というニュアンスです。
まだ、できてなくても不安になる必要はありません。
ただ、旧帝大はこういった傾向の問題があるので押さえておきたいポイントとして5つ集めました。
→ 夏休みは忙しく見落とされがちなポイントです
【英語】
『共通テスト英語 リスニング 満点のコツ』
リスニングの中でも比較的難し目の教材。
著者は竹岡先生で内容もしっかりしている。
”満点のコツ”なのでテクニック本かと思われるが愚直にディクテーション(音声を聴いて書き取らせるトレーニング)させられる王道的な参考書。
旧帝大志望者はまずは共通テストが大事 + リスニングはバカにできない の2つある。
→ 旧帝大志望者レベルになると対策しなくても6割くらいは取れる
→ まあまあ取れるので後回しにされがち
→ 夏ぐらいから始めておかないとリスニングは時間がかかる
→ 社会科は一週間詰め込めば効果があるが、リスニングは一週間聞き込んでも効果は少ない
半年前くらいの夏休みから仕上げて欲しい
【英語】
『頻出英作文完全対策』
瓜生先生たちの参考書。
短めの和文英訳から自由英作文までしっかり載っている。
→ パターンが多く別解も多い
古典的で伝統的な「ザ・英作文」。
旧帝大だと色々な形式がある。
→ 過去問と照らし合わせてこの参考書でしっかり対策をする
→ または、過去問に入る前にこの参考書でしっかり対策をする
参考書ルート・フローで得られる力は「読む」と一部「リスニング(聴く)」。
→ 「書く」は後回しにしがち
学力が高い受験生だと模試で半分くらいは得点できる。
→ 本番では全然取れない
早いうちに英作文はやっておいた方がよい。
→ 英作文も時間がかかる
分厚くボリュームがあるが参考書だが、旧帝大だと英作文は得点源になる。
→ しっかりと勉強しておく
【数学】
『1対1対応』もしくは『青チャート』
受ける大学のレベルによって変わってくる
→ 旧帝大の中でも難し目を志望する受験生は『1対1』くらいはやっていると思う
→ 比較的解きやす目な大学を志望する受験生は『青チャート』をやっていると思う
一番大切なことは『青チャート』レベルと「過去問」レベルの間のレベルが凄く大事。
→ 夏休みに過去問をやってもできません。
→ 『青チャート』や『1対1』はできるのか?
→ ここを復習して欲しい
『青チャート』『1対1対応』の復習を含めて仕上げる。
→ 苦手な分野や基礎が抜けている分野は”練習”や”EXERCISE”もやってみる
→ 『青チャート』と「過去問」の橋渡しをしっかり固める
さらにハイレベルなら『プラチカ』や『核心』シリーズでもいいが、一度 「過去問」と『青チャート』の間の基礎レベルに立ち返りしっかりと固める。
→ こちらの方が成績が上がる
【現代文・古文・漢文】
『得点奪取』シリーズ(現代文・古文・漢文)、『CanPass』シリーズ(現代文・古典)
→ 記述対策
→ 志望大学のレベルに合ったものをやる
国語の対策は後回しにしている。
→ まずは英語・数学
文系で国語の配点が高いのに数学ばかり勉強する。
→ 高3の秋になり国語の記述対策を考えても時間が足りなくなっている
夏休みに1冊やっておけば自分が何ができて何ができないかが見えてくる。
→ 古典を含め何ができていないかを判断して欲しい
→ 読めているが記述が苦手
→ 記述はできるがそもそも読めていない
→ 受験生の半分以上は判断がついていない
→ ex. 模試ができない
→ 記述対策をやっていないから・・・
→ ex. 『CanPass』をやってみると全然できていない
→ 文法・単語・句形・漢字(漢文)・・・できているの?
→ 原因は読めているか、記述対策ではなくそれ以前にある場合も・・・
旧帝大志望者なので何もやってないことはないと思うが、記述対策は夏休みからやって欲しい。
【漢文】
『漢文 句形とキーワード』
旧帝大志望者は科目数が多いので漢文の50点に時間がかけられない。
→ 冷静に考えて欲しい
→ 50点は数学ⅠAの半分、数学ⅡBの半分
→ 数学ⅡBを50点取るのは相当 苦労する
漢文50点を取るために費やす時間は少なくて済む。
→ お得な科目
→ 古文50点取ることと比べてみる
→ 古文単語・文法(助動詞・識別・・・)・和歌・私大は文学史・・・
→ 漢文はコスパがいい
→ 『漢文道場』と『句形とキーワード』をやるとか・・・
→ 『句形とキーワード』の2章に書いてある漢字の知識
→ 漢字の知識がない人が多い
→ ex. 「寡人(かじん)」
→ 英語も古文の”文法”と”単語”はやる、やらないと読めない
→ 漢文は”句形”が文法のようなもの、単語(”漢字”)もやるはず
→ 既存の参考書だと漢字はオマケ的な位置づけ
『句形とキーワード』は漢字の内容は非常にいい。
→ 今のご時世 出ないような難しい句形も掲載されている
漢文常識が載っているのが非常にいい。
読解練習(プチ漢文)もできる。
どうしてもできない人は『漢文道場 基礎編』。
旧帝大志望者は共通テストで得点したい。
→ 共通テストで得点源の科目は何ですか?
→ 昔のセンター試験なら、
→ 数学は9割取れた
→ 英語は9割取れた
→ 国語は少し落とすかも知れない
→ 社会・理科も8割5分~9割は取れた
という仕上げ方ができた
→ 共通テストは、
→ 英語はある程度計算できる
→ 数学は全員ビビっている
→ 東大理Ⅲ志望以外の東大 A判定を取っている受験生でも不安
→ 社会は比較的安定、理科は難化
→ 安定的に漢文の50点(40~45点)が取れれば大きい
漢文はセンター試験から大きく変わっていない。
→ たまに漢詩が出てビビる
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
CASTDICE:旧帝大志望の受験生が夏までに仕上げたい参考書(2023/7/12)(12:24)