もう少しで夏休みになります。
今回は「Morite2 English Channel」とコラボしたポラリスアカデミアの吉村さんによる「夏休みに失敗して落ちる受験生3選」です。
吉村さんは大阪府出身で公立中学・公立高校(天王寺高校・大阪で2番目校(北野の次))の公立中高ルートです。
荒れた地域で育ち、家が貧しく中学生の頃から学歴が必要だと思っていたそうです。
中学校の近くに大阪市立大学があったため大阪市立大学に進学することを考えていましたが、天王寺高校に入学後 京都大学を目指すようになります(当時、天王寺高校は京大合格者数が全校1位だった)。
”塾なし”で京都大学に合格しています。
夏休みの勉強での留意点・落ちる受験生の特徴は次の3つです。
3位.勉強時間を目標にして夏休みを過ごす人
2位.合格から逆算した夏の目標がない人
1位.苦手に挑まず、得意に逃げる人
これらの3つに関しては”夏休み”に限らず受験に必要な発想になります。
大切なことは、まず「勉強時間を目標」にするのではなく、「勉強の成果」を目標にします。
何を覚えたのか、いくつ覚えたのかや何ができるように成ったのかが重要です。
コバショーさんが言う1日10時間や14時間という勉強時間は超難関中高一貫校生が行なうガチ受験生の勉強についてです。 「優秀な人の「余裕」と勉強時間よりも大切なこと」の中で勉強効率を5%良くしたり5%悪化した場合の話がありましたが、実際の普通の高校生・受験生であれば今回の動画の中の話のように1日10時間勉強したとしても実質的には5時間以下とういレベルで効率の悪い勉強(50%)になる場合の方が多いのではないかと思います。
少し前に書いたぼくの子供たちの土日の勉強についても、勉強する気持ちはあってもまず朝起きるのが遅いです、ダラダラしながら午前中が終わります。 昼食を取り休憩です・笑。 スマホ片手に耳にはイヤホンです・笑。 勉強をしているのか何をしているのか分かりません。 休憩にアマゾンプライムで映画やドラマ、アニメを見ます・笑。 スマホ片手に勉強したり休憩したりで日が暮れます。
そして本格的な勉強っぽくなるのが土曜日と日曜日の夜の10時や11時からです。 2時、3時くらいまで頑張るそうです(ぼくは既に寝ています)。 これで夜遅くまで頑張ったことになります・笑。
本人にすれば1日中勉強のことが頭にあると思います。日曜日の夜の2時、3時まで勉強したので随分勉強した(朝から晩まで)と思っているはずです。
そして、月曜日の朝を迎えます。
吉村さんは「勉強量」とは”問題を解いた量”、もっと言えば”問題を解いて復習した量”だと言っています。
2つ目が「逆算する」ことです。
吉村さんも言っていますが、「CASTDICE」のコバショーさんもよく言う「間に合わない」状況になります。
結局、多くの受験生が「間に合わない」のです(それでも合格することもあります)。 「間に合わない」ことの大きな要因は「始めるのが遅い」からだと思います。
そして、いざ受験勉強を始めてみても何を目標に勉強をすれば良いのか分からず漠然と勉強を進めます。
今、何年生(小中高)であるかを問わず普通は高校3年生の1月の中旬以降に共通テストがあります。 そして2月になれば私大の受験があり、2月の下旬に国公立大の二次試験があります。
目標時期(終わり)・未来(の日程)は既に決まっています。
そして、その残された時間(期間)内で志望大学の入試問題で合格点がとれるように訓練・練習します。
「過去問」分析・訓練・練習です。 問題演習も十二分に行います。
「鉄緑会」でも「ラ・サール」でも「聖光学院」でもレベルの高い問題演習・「過去問」演習を十二分に行っています。 『青チャート』を1周して例題が全問解けるようになったというレベルではありません。
東大クラスの受験生になるとこの「過去問」との付き合いに1年間かける人もいます。
「過去問」に入る前にいわゆる範囲学習を終えておく必要があります。
吉村さんは途中も目標の設定の重要性を説いています。
「武田塾」での各レベルの”段階突破テスト”があります。 毎週、その週に行った”確認テスト”もあります。
夏休みの勉強計画を立てる場合であれば夏休みが終わった時点でどのような状態になっているのかを明確にしておく必要があります。
「武田塾」でも「CASTDICE」でもよく言っているのが、一般的な参考書ルートは公表していますが実際には一人一人の学力や目標、残された時間によって戦略が変わってきます。
受験科目や配点なども知らないで計画は立てることができません。
カリキュラムに時間軸をいれた計画の作成と進捗管理。 「武田塾」や「CASTDICE」などの強みです。
「逆算」することが重要です。 そのためには目的地が必要です。
3つ目が「苦手科目から逃げないこと」です。
吉村さんの考えは「苦手科目」をみんなと同じレベルまで戻すことの重要性を説いています。
できたら夏休み前までに、最悪でも夏休み中に「苦手科目」の克服を行っておきます。
これまでに紹介した東大合格者の体験談でも苦手な「国語」は合格者平均点を目指します。 無理に得意科目(得点源)にしないまでも、引き離されない程度には持っていきます。
また、早稲田大でも得点調整の重要なポイントとして平均点が挙げられています。 どの科目も最低でも平均点の得点が必要なようです。
覚えられないことなら逃げているといつまで経っても覚えることができません。
できないことから逃げているといつまで経ってもできるようにはなりません。
夏休みでは午前中(一番最初)に「苦手科目」から勉強することも一つの方法だと思います。
2つ目の動画(「CASTDICE」)「独学で京大合格できた理由」中で全体的な勉強法について解説しています。
要因1 : 最初から無駄を極力省き、密度の濃い勉強ができていた
要因2 : 高校受験の時から逆算思考が身についていた + 小学生から自習の習慣
POINT : どれだけ忙しくても高校2年生までに仕上げておくべき教科を意識する
→ 吉村さんは「英語」と「物理」
理系進学の注意点についても話されています。
また、3つ目の動画(「Morite2 English Channel」)でも吉村さんの経歴をテーマにしています。
今回の紹介動画は「夏休み」と銘打っていますが、日常の学習計画においても言えることです。
- 落ちる受験生の特徴3選 -
夏は受験の天王山
夏に失敗して落ちる受験生の特徴3選
[第3位]
勉強時間を目標にして夏休みを過ごす人
勉強は”量”か”質”かの議論がある
→ まず”量”をやってから”質”がある(という議論)
大前提として難しい大学に受からない人は「勉強量 = 勉強時間」だと思っている
→ この認識が違っている
「勉強量」とは”問題を解いた量”だしもっと言えば”問題を解いて復習した量”
→ そこを「勉強時間」を基準にして10時間勉強したからOKとすると間違える
毎日4、5時間勉強する人が10時間になるのは素晴らしいことだが、難関大を目指すとなるとレベルが低すぎる
「勉強時間」ではなく「勉強量」を意識する
→ 「量」とは”問題集○冊”、”過去問○年分”
さらに「質」にもこだわる
→ 「質」を高めたいなら成果に着目する
→ ex. 単語帳を○周してどれだけ覚えたか
→ ex. 『青チャート』を○周してどれだけ解けるようになったか
→ 成果に着目できるのが一流の受験生
「時間」で判断する人はダメ
「量」だけにこだわると間に合わなくなる可能性がある
「質(身についた量)」で会話ができると建設的なコミニュケーションがとれる
英単語を覚えるときひたすら書いて、その時間を勉強時間としていると・・・
→ 自己肯定感を上げるためにまずはっていうのはいいが、自分を騙しているという自覚がないとダメ
「時間」は数字なので分かりやすい
→ しかし、達成(成果)がなかなか見えない
やってしまう人が多い
→ 10時間勉強しても「質」的には5時間にも満たない・・・
それで受かる大学もあるが逆転合格を目指すなら、そのレベルの会話だときつい
[第2位]
合格から逆算した夏の目標がない人
吉村さんは”逆転合格”を謳った塾を経営
難関大に受かりたい受験生が大勢来る → 入塾するとき基本的には”E判定”
→ 間に合わさないといけない
理想としては最大限の勉強をして学力が追いついて合格 → 高校受験のような感じ
→ 普通は間に合わない
逆算して夏の終わりにどれくらいの成果が出ていたら間に合うのかという成果に注目した夏の目標を据えないと、夏休み明けの自分の成長度合いのなさに絶望することになる
成果に注目した夏の目標を設定しない勉強をした受験生は、1日13時間、14時間勉強してちゃんと”量”も伴ったとしても「あと10点で落ちた」とか「入試本番があと1、2か月先だったら・・・」という結果になる
→ 次の受験は1年後 → 浪人期に調子を落として結局目標の大学に行けない
夏の成果目標を決めて勉強をしよう
→ なんでも良い → 期日に間に合わせるという意識が必要
期日に間に合わせるという意識が無いと入試直前も何をしたら良いのか分からない
逆算しないと”適切な焦り”を生めない
→ 漠然とした不安や焦りがある人は逆算していない ← 分かってくれない(by もりてつ)
逆算して明確な中間地点を意識する
もりてつ先生もよく受験相談を受けるが志望大学合格への道筋が見えていない
→ 霧の中を手探りで進んでいる状態
”量”をこなせば合格できるという思いもあるが、成果目標が不可欠
高校入試で受かっているので、変に成功体験だと思ってしまっている
→ 大学受験のレベルは違う
やみくもに勉強している人が多い
→ なんとなくMARCH、なんとなく早慶、なんとなく・・・
説明(解説)しても変われない人がほとんど
分からないから逆算しないという思考回路になると一生できないまま
→ 下手でもいいので自分なりに作っていみる
→ 無謀な戦略や計画だったら途中で気づいて修正していく
分からないなりにも逆算して目標を立ててみる → これも練習
(↑ ビジネススキルでも「仮説思考」というのがあります)
[第1位]
苦手に挑まず、得意に逃げる人
夏は苦手科目をみんなと同じレベルまで戻す最後のチャンス
→ 本当は夏前に戻しておくべき
→ 夏休み中というのがデッドライン(最終期限、締切など)
→ 秋から共通テスト模試や演習、私大も過去問演習 → 差が広がるばかり
夏休みに苦手科目と向き合えるかで夏以降の伸びが変わってくる
→ 特に私立志望の受験生 → 3科目なので苦手科目があると致命的
→ 私立志望の人ほど苦手科目に向き合わなければならない
→ 国公立大志望の場合は、「数学」が苦手な吉村さんでも京大工学部にギリギリ入れた
→ 他の教科の強さでカバーすることができる
吉村さんは高3の夏、大嫌いな「数学」に向き合い続けたけれど入試本番では結果振るわなかった
→ しかし、夏に「数学」に向き合っていなければもっと酷いことになっていたと思う
苦手科目ほど何も考えず2周、3周、4周、・・・とやっていくうちに自転車に乗れるようになる感覚で「ちょっとできるようになったかも・・・」と夏の終わりくらいに掴めたら、秋からすごく楽になるし楽しくなる
後になるほど時間がなくなる → 時間があるうちに時間を浪費しないこと
”作業”のような勉強に逃げたりとか・・・
→ 学校から出された課題を取り敢えず先にやるとか・・・
→ 読書ノートみたいなのもありますし・・・
何も考えなくてもできる勉強(宿題)に逃げると厳しい・・・
(もりてつ先生)
もし、浪人時代に戻れるなら自分自身に「おい、古文漢文から逃げてんじゃねぇ」と言いたい
→ 世界史と英語しか勉強していなかった
京大工学部は「国語」が0点(100点満点)でも合格することがある
→ 「数学」が取れていると合格最低点を超える → 合格者平均点までいける
→ 理系勢は結構「国語」を捨てる
→ 吉村さんは京大模試で「国語」の偏差値が72、3あった
→ 最終的に「数学」はこけたが「国語」と「英語」に助けられた
→ 「数学」頼りの友達は本番の「数学」でこけて、「国語」は苦手だが対策していなかったのでそのままこけた
→ 受験の怖い話
弱冠18歳の子供たちが人生初の大勝負をする
→ いつも通り余裕で解ける訳がない
→ 本番の緊張を考えるとバランス型であることに越したことはない
苦手科目がない方が良い
→ MARCHも苦手科目があると受かりにくい
→ 「英語」が苦手なら致命的
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
Morite2 English Channel :夏に失敗して落ちる受験生の特徴3選 (2022/07/11)(11:59)
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