公立高校入試にある程度の目処が立つと「高校数学」へと「先取り学習」を進めます。
以前、ぼくの子供1が通う中高一貫校の「数学」の進度についてブログに書きました。
中3の1学期の早いタイミングで「数学ⅠA」に入り、高1から「数学ⅡB」に入りました。
「数学ⅠA」も「数学ⅡB」も約1年で終えます。 高1が終わった段階で「数学ⅠA・ⅡB」の範囲学習が終わっています。
中高一貫校の進度の速さの源泉はいかに早く「中学数学」を終えるかです。 決して「数学ⅠA」や「数学ⅡB」を学習するスピードが速いのではなく、始めるタイミングが早いのです。
高校受験で合格し開成高校に入学(新高)したコバショーさんが中学入学組(旧高)に追いつくために高1の1年間で「数学ⅠA・ⅡB」を終わらせたのはさすがにスピードが速いです(開成高校の授業)。
大学進学で理系(数Ⅲが必要)を目指す場合、さすがに高3の冬まで「数学Ⅲ」の範囲学習が終わらないようでは厳しいです。
公立高校に通いながら大学に現役合格しようと思うとどこかで学校の授業進度よりも速く勉強しなければならなくなるはずです。
「PASSLABO」の宇佐美さんもそのことに高2の時点で気づきました。 (「CASTDICE」のコラボ動画を貼っておきます)
参照 : 「PASSLABO」の宇佐美さん関連の動画は「高2生・高1生の夏からの勉強 《PASSLABO》」の中にもあります。
ブログ「中3からの東大理Ⅲ/京大医 合格数学参考書ルート」で「CASTDICE」のナカハシさんが中3からの東大理Ⅲ・京大医を目指す参考書ルートを紹介していますが少し無理があるような気がします。
中3の4月から勉強を開始したにもかかわらず、12月には「数学ⅠA・ⅡB」を終えます。 それも『元気が出る』と『青チャート』をです。 『元気が出る』は「数Ⅲ」までです。
コバショーさんは中2からスタートを想定しています。 おそらく「鉄緑会」をイメージしているのでしょう。
ある意味国内最強・最速の参考書ルートです。
普通の人は東大理Ⅲや京大医を目指しません・笑。 あくまでも参考です。
前提条件として、① ある程度の基礎力がある、② 早期から勉強し、適切な指導者がいる(独学では無理)、を挙げています。
ブログ「中高一貫校 (メリット・やっておくべきこと・落ちこぼれ)」の中の”やっておくべきこと”に中高一貫校に通う生徒であっても”質問できる環境”の確保を挙げています。
この2つの紹介動画から言いたいのは、独学では難しく、教えてくれたり質問できる指導者が必要だということです。
中高一貫校であれば高校の教科・科目を教えることができる先生もいるでしょう。 ただ、公立中学校になればそうはいかないかもしれません。 また地域によればそういった塾もないかもしれません。
そういった前提でありながら、あえて中学時代から「高校数学」の「先取り学習」をする方法を考えました。
使用する教材は『青チャート』です。
(最新の『青チャート』は”増補改訂版”ですがぼくが使用している『青チャート』は”改訂版”です)
問題数(例題数)が多く挫折する参考書の代表と言われています。 また、もっと簡単な参考書、例えば『入門 問題精講』や『基礎 問題精講』などのシリーズや『初めから始める』シリーズなどもありますが、あえて『青チャート』にしました。
あえて『青チャート』にしたのは、この『青チャート』には別売りになりますが全ての例題に”解説動画”が存在するからです。 (『青チャート』だけ動画が存在します)。 「数Ⅰ、数A」でセット販売(割安)ですが、1章ずつ購入(割高)することもできます。
「数学ⅠA」の『青チャート』は『数学Ⅰ』と『数学A』と『数学Ⅰ+A』の3冊があります。 『数学Ⅰ+A』は『数学Ⅰ』と『数学A』が合体したもので厚いですが2冊購入するより割安です。
そして、『青チャート』が難しく感じられる人向けにお薦めなのが『やさしい高校数学(数Ⅰ・A)』(学研)です。 厚い参考書ですが非常に噛み砕いて解説しています。 『青チャート』の各章を始める前に読むとか、必要なところに限定して読むなど工夫してください。
中学生の「高校数学」「先取り学習」は『青チャート』 + 『青チャート解説動画』 + 『やさしい高校数学(数Ⅰ・A)』の3点セットです。
”基本事項”は定理や公式など、問題を解く上で基本となるものをまとめています。 ”解説”には用語の説明や、定理・公式の証明なども示してあり、教科書に扱いのないような事柄でも無理なく理解できるようになっています。
”例題”は3種類あります。
基本例題 ・・・ 基本事項で得た知識をもとに、基礎力をつけるための問題です。 教科書で扱われているレベルの問題が中心です。 (コンパス印は1個~3個)
重要例題 ・・・ 基本例題を更に発展させた問題が中心です。 入試対策に向けた、応用力の定着に適した問題がそろっています。 (コンパス印は3個~5個)
演習例題 ・・・ 他の単元の内容に絡んだ問題や、応用度がかなり高い問題を題材とする例題です。 「関連発展問題」として適宜章末などにまとめました。 コンパス印は3個~5個)
難易度について ・・・ 例題、練習、EXERCISESの全問に、全5段階の難易度数がついています。
① ・・・ 教科書の例レベル
② ・・・ 教科書の例題レベル
③ ・・・ 教科書の節末、章末レベル
④ ・・・ 入試の基本~標準レベル
⑤ ・・・ 入試の標準~やや難レベル
最新の『増補改訂版』ではありませんが、参考までに目次を書いておきます。
『改訂版 チャート式 基礎からの数学Ⅰ+A (青チャート)』(第7刷 2018年2月1日 発行) (動画価格 3,060円)
[数学Ⅰ] (例題 185題)
第1章 数と式 (42題) (動画価格 490円)
1 整式の加法・減法・乗法 ( 9題) 基本 8、重要 1 ① 5、② 3、③ 1、④ 0、⑤ 0
2 因数分解 (10題) 基本 6、重要 4 ① 1、② 5、③ 2、④ 2、⑤ 0
3 実数 (11題) 基本 9、重要 2 ① 3、② 4、③ 2、④ 2、⑤ 0
4 1次不等式 (12題) 基本 11、重要 1 ① 0、② 8、③ 3、④ 1、⑤ 0
第2章 集合と命題 (18題) (動画価格 250円)
5 集合 ( 6題) 基本 5、重要 1 ① 1、② 3、③ 2、④ 0、⑤ 0
6 命題と条件 ( 6題) 基本 5、重要 1 ① 3、② 1、③ 2、④ 0、⑤ 0
7 命題と証明 ( 6題) 基本 6、重要 0 ① 0、② 3、③ 3、④ 0、⑤ 0
第3章 2次関数 (70題) (動画価格 490円)
8 関数とグラフ ( 8題) 基本 6、重要 2 ① 2、② 2、③ 2、④2 、⑤ 0
9 2次関数のグラフとその移動 ( 7題) 基本 7、重要 0 ① 2、② 5、③ 0、④ 0、⑤ 0
10 2次関数の最大・最小と決定 (16題) 基本 13、重要 3 ① 1、② 6、③ 7、④ 2、⑤ 0
11 2次方程式 ( 8題) 基本 5、重要 3 ① 1、② 2、③ 5、④ 0、⑤ 0
12 グラフと2次方程式 ( 6題) 基本 6、重要 0 ① 0、② 6、③ 0、④ 0、⑤ 0
13 2次不等式 (22題) 基本 16、重要 6 ① 2、② 5、③ 11、④ 3、⑤ 1
14 2次関数の関連発展問題 ( 3題) 演習 3 ① 0、② 0、③ 1、④ 2、⑤ 0
第4章 図形と計量 (40題) (動画価格 490円)
15 三角比の基本 ( 5題) 基本 5、重要 0 ① 1、② 3、③ 1、④ 0、⑤ 0
16 三角比の拡張 (11題) 基本 6、重要 5 ① 1、② 4、③ 5、④ 1、⑤ 0
17 三角比の関連発展問題 ( 1題) 演習 1 ① 0、② 0、③ 0、④ 1、⑤ 0
18 正弦定理と余弦定理 (10題) 基本 7、重要 3 ① 0、② 6、③ 3、④ 1、⑤ 0
19 三角比と図形の計量 (13題) 基本 9、重要 4 ① 1、② 6、③ 6、④ 0、⑤ 0
第5章 データの分析 (15題) (動画価格 250円)
20 データの代表値と散らばり ( 6題) 基本 6、重要 0 ① 3、② 0、③ 3、④ 0、⑤ 0
21 分散と標準偏差、相関係数 ( 9題) 基本 8、重要 1 ① 2、② 3、③ 3、④ 1、⑤ 0
[数学A] (例題 144題)
第1章 場合の数 (35題) (動画価格 370円)
1 集合の要素の個数 ( 5題) 基本 3、重要 2 ① 0、② 2、③ 2、④ 1、⑤ 0
2 場合の数 ( 5題) 基本 5、重要 0 ① 2、② 2、③ 1、④ 0、⑤ 0
3 順列 ( 7題) 基本 4、重要 3 ① 1、② 2、③ 3、④ 1、⑤ 0
4 円順列・重複順列 ( 5題) 基本 4、重要 1 ① 0、② 3、③ 2、④ 0、⑤ 0
5 組合せ (13題) 基本 10、重要 3 ① 0、② 4、③ 7、④ 2、⑤ 0
第2章 確率 (28題) (動画価格 250円)
6 事象と確率 ( 6題) 基本 5、重要 1 ① 1、② 1、③ 4、④ 0、⑤ 0
7 確率の基本性質 ( 5題) 基本 4、重要 1 ① 0、② 3、③ 2、④ 0、⑤ 0
8 独立な試行・反復試行の確率 (10題) 基本 7、重要 3 ① 0、② 6、③ 2、④ 1、⑤ 1
9 条件付き確率 ( 7題) 基本 5、重要 2 ① 1、② 2、③ 4、④ 0、⑤ 0
第3章 図形の性質 (39題) (動画価格 370円)
10 三角形の辺の比、五心 (12題) 基本 12、重要 0 ① 0、② 8、③ 4、④ 0、⑤ 0
11 チェバの定理、メネラウスの定理 ( 3題) 基本 2、重要 1 ① 0、② 1、③ 2、④ 0、⑤ 0
12 三角形の辺と角 ( 3題) 基本 3、重要 0 ① 0、② 0、③ 3、④ 0、⑤ 0
13 円に内接する四角形 ( 3題) 基本 3、重要 0 ① 0、② 1、③ 2、④ 0、⑤ 0
14 円と直線、2つの円の位置関係 ( 8題) 基本 7、重要 1 ① 0、② 4、③ 3、④ 1、⑤ 0
15 作図 ( 5題) 基本 4、重要 1 ① 0、② 3、③ 2、④ 0、⑤ 0
16 空間図形 ( 5題) 基本 5、重要 0 ① 0、② 3、③ 2、④ 0、⑤ 0
第4章 整数の性質 (42題) (動画価格 490円)
17 約数と倍数、最大公約数と最小公倍数 (13題) 基本 11、重要 2 ① 1、② 7、③ 5、④ 0、⑤ 0
18 整数の割り算と商および余り ( 5題) 基本 3、重要 2 ① 0、② 3、③ 0、④ 2、⑤ 0
19 [発展] 合同式 ( 4題) 演習 4 ① 0、② 0、③ 3、④ 1、⑤ 0
20 ユークリッドの互除法と1次不等式 ( 6題) 基本 5、重要 1 ① 1、② 2、③ 2、④ 1、⑤ 0
21 関連発展問題(方程式の整数解) ( 6題) 演習 6 ① 0、② 0、③ 1、④ 5、⑤ 0
22 分数と小数、n進法 ( 8題) 基本 7、重要 1 ① 2、② 2、③ 4、④ 0、⑤ 0
まず、”基本事項”を理解します。 ”解説”とセットです。
”基本事項”をもとに例題を解きます。
例えば、コンパス①と②だけとか①と②と③だけを進めていくのも良いと思います。
”基本例題”だけを解くのも良いと思います。
自分の勉強法を確立してください。
”解説動画”を利用したり『やさしい高校数学(数Ⅰ・A)』を読むことにより理解の手助けにしてください。
その目の前の1問を解く意識ではなく、”基本事項”を理解し様々な問題に対応できるようにする意識を持ってください。
参照 : 『竹内先生(『Focus Gold』著者)の数学勉強法』
『数学は暗記科目 & 「青チャート」の使い方 《あかもん澤井》』
『『数学』の勉強法(青チャート・黄チャート) 《YouTube予備校》』
『『数学』の勉強法(ケーススタディ) 《PASSLABO・なちょす》』
どのタイミングで「高校数学」に入るのかにもよります。 高校入試レベルに達しているのかにもよります。
「数学Ⅰ」は全部で5章、「数学A」は4章の合計9章です。 例えば1章につき1か月で終えれば9か月で終わります。
『青チャート』の勉強法や「数学」の勉強法に関する動画やブログはたくさんあります。 『青チャート』は賛否両論ある参考書です。
同様に「数学Ⅱ」は7章、「数学B」は4章の合計11章です。
自分の勉強法を確立しましょう。
常に「新学習指導要領における算数・数学内容系統一覧表」は念頭に置いておきましょう。
「高校数学」は「中学数学」とつながっています。
各章の習熟度の確認には”共通テスト(センター試験)”の過去問がお薦めです。
『共通テスト 問題研究 数学Ⅰ・A/Ⅱ・B』(教学社)
単元ごとの出題となっています。 確認したい単元をタテに解いてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
CASTDICE :【PASSLABO宇佐美さん】地方から東大合格の難しさを語る (2021/10/02)(16:15)