”ベテランち”さんの3回目です。
いよいよベテランちさんのYouTubeチャンネル「ベテランち」の動画になります。
ベテランちさんはYouTuberです。 当然、”チャンネル登録者数”や”再生回数”を気にします。
灘中・高や東大理Ⅲ受験に関するエピソードトークは再生回数が増えるようです。(ぼくもそういった動画を見ています)
1つ目の動画はベテランちさんのダメっぷりに関する動画ですが、開成のコバショーさん、灘の澤井さんのこれまでの話のように校内では定期テストの前は「俺、全然勉強してないぜ」オーラが漂う校風です。
決して信じないでください。 そのために「1」と「2」を先に紹介しています・笑。
これまでに紹介した動画と照らし合わせながら参考となる部分の抜き出します。
参照 : 「灘中学校・高校 ⇒ 東大理Ⅲ ベテランち -1-」
- 受験生時代の1日 -
受験生時代の成績の伸び
センター同日模試 630点ぐらい → センター試験 842点 (約210点UP)
二次試験同日模試 153点 → 二次試験 280点 (約130点UP)
ベテランチさんは”インターネット中毒”で、基本的に夜は家でネットをしていました。
そのため昼夜逆転していて、寝るのが朝4時とか、ひどい時は徹夜です。
朝7時に親に起こされていましたが通学中に寝ていました(マンションのロビー、最寄駅のベンチ、電車の中etc.)。
そのため遅刻をしまくりでした。
電車の中で寝続けるとは終着駅に到着しても起きずそのまま折り返して始発駅まで戻ってくる状態です。
逆に徹夜していない日は元気なので電車の中で単語帳を読んだりしていました。
学校にたどり着いた日も寝不足なので授業中も基本的に寝ている状況です。 昼過ぎまでとか学校が終わるまで寝ていたそうです。
授業中寝ない日も授業は聞かず内職で勉強していました。
夕方は「東進」に通っていたそうです。 「東進」は(灘高生?)は特待生(タダ?)なので自習室代わりに使っていたそうです。 この時”林修先生”の授業動画を見たのでしょうか?
東進には友達が15人くらい集まって一緒に勉強していました。 ここで夕方の4時から10時・11時くらいまで勉強していました。 友達と雑談することもありましたが勉強している間は集中してやっていたそうです。
友達は夕食を時間を節約するために弁当を買ってきて食べていましたが、ベテランちさんは美味しいものが食べたいということで出てくるのに30~40分かかる”うどん屋”に行っていたそうです。
家に帰ると12時ぐらいです。 ネットをするか勉強するか半々ぐらいで4時まで過ごしていました。
生活リズムは崩れていたので、高3・2学期の体育と化学はあと一回休んだら留年というところまで追い込まれていました。 学校から遅刻しないように親と一緒に通学するよう要請があったので母親と二人で通学していたそうです。
基本的に1日寝続けてあまり勉強していない。 塾の勉強時間を入れても平均すると1日5~6時間だった。
東進で一緒に勉強していた友達は1日12時間勉強していた。 彼は現役で慶応医に進学しました。(この話は「1」にも登場します)
こんな生活なので先生にも嫌われていて上記の数学の先生には面談のたびに「お前が理Ⅲに受かるわけがない」と言われ続けていました。 しかし友達からは応援されていたそうです。
高校生の頃はあまりにも人と生活のリズムが違うので心配にもなっていましたが、振っり返ると人とは違うが一定の規則正しい生活リズムであった。
- 灘高卒東大理Ⅲ不合格者のセンター試験の点数 -
現役時代のセンター試験の結果と勉強法について。
(※ 「マイティ爽」のYouTubeチャンネルは閉鎖されています。)
1日目 455点/(500点満点)
「地理」 77点
東大を受験する人のセンターの目安が9割と言われている。
理Ⅲは2次試験重視。 センターは手を抜く人が多い。
2次が余裕だからセンターを頑張る人と、2次で逆転したいからセンターの手を抜く(2次重視)人がいる。
ベテランちさんは後者。 灘高では「日本史」選択。 授業を受けていたが勉強はせず。 勉強量が多い。
秋(10月)から独学で「地理」を勉強する。 合計70時間程度勉強する。 参考書1冊 + 「過去問」。
「国語」 184点
「現代文」と「古文」で1問ずつミスる。
東大は2次で「国語」があるため、センター国語としてはあまり意識して勉強していない。
東進の”林修先生”の話があります。 「予備校が作った模試は馬鹿が作った問題だから勉強する必要がない」。 「過去問だけやれ」。
ベテランちさんの考えも同様で基本的にはセンター試験の本試の「過去問」15年分しか解いていません。
「現代文」の勉強法を語るのは難しと思っています。 ここで”センス論”になります。
べてらんチさんに関しては小さい頃から活字に触れていたのが良かったのかなと思っています。
「漢文」は『漢文早覚え速答法』1冊だけやってセンスでカバーした。 世間的にこの1冊でなんとかなると言われがちですが、それで失敗する人も結構いる。 人それぞれやり方があると思います。
「古文」は”古文文法”と”古文単語”を覚えればなんとかなると言われているが、ベテランちさんはあまり覚えていなくて、センスで推測してなんとかしていた。
「現代文」、「古文」、「漢文」のいずれにも言えるのがセンター試験の本試は実力がある人ならスッと答えが導き出せるようになっているものが多い。 「英語」にも言える。 予備校の模試をやるよりは「過去問」を大切にすべきである。
「英語」 194点
1問間違える。
模試で点が取れずあせる人がいるが、本試はスマートな問題、本質を理解していれば解ける問題が多い。
模試では文章問題も変な問題がある。 「英語」も本試・追試の「過去問」を大事にすべき。
「英語・リスニング」 50点
満点。 東大はセンター「リスニング」を2次に加点しない(当時の話です)。
東大は2次の「リスニング」が難しい。 2次のリスニング対策をやっておけばセンターも取れる。
2日目 387点/(400満点)
「数学ⅠA」 100点
東大数学を勉強しておけば「ⅠA」は余裕。
センター模試を年に2~3回受けると思うが、そこで満点が取れていれば問題ない。
「数学ⅡB」 97点
1問凡ミスをする。 「ⅡB」は「ⅠA」と違って失敗すると85点くらいになるときもある。
東大理Ⅲを受験する中で「数学」ができる方ではないのでホッとした。
「物理」 94点
1ミス。 「物理」は意外と凡ミスをする。
対策は特にしてないが、模試を何回か受けた程度。 ”条件の勘違い”とか”問題文の見落とし”が怖いので、模試のような数少ない練習機会に”文章の読み方”や”チェックの仕方”を習慣づけるようにしていた。
「化学」 96点
ベテランちさんにすれば上出来だそうです。
”無機”は勘違いするところが多く、直前に”無機”の部分だけ「過去問」を10年分くらい解いた(縦の勉強です)。
覚えるのが苦手だったので直前に解くのが有効ではないかと考えている。
「化学」以外の科目もそうですが「英語」の文法とか本試で出題されることは本当に重要なことです。
不安な人は本試の過去問を該当する範囲だけピックアップして解いてみるのも良いと思います。
合計 842点(93.5%)
この結果、理Ⅲが受験できることが決まったのでホッとしました。
センター試験を失敗した友達も多かった。
842点は自己ベストだったので自分は”本番に強いタイプ”だと思い自信になった。
東大志望者にとってみれば、センター試験はどうでもいいように見えるが精神的影響は結構ある。
親友の”今井君”(ベテランちさんの動画では重要人物です)は奇跡の東大合格だったが、センターで780点だったので「いけるんちゃうか」となり調子に乗って合格した。
東大受験者にとって、センター試験(共通テスト)は省エネしながらいかに高い点数で乗り切れるかが求められる。
センター試験は良い点で乗り切りましたが、2次で6点差で不合格となりました。
東大理Ⅲ受験者にとってセンター試験(共通テスト)はあまり関係なくて、灘高の同級生だと790点くらいで「数学」が強ければ合格した人もいれば、駿台(浪人時)にいたときのクラスメイトが890点くらいで落ちた人もいる。
2次勝負。
(900点満点が110点に圧縮されるのでセンター試験の100点差は2次の12点差くらいです。 「数学」で1完多く取れれば逆転でる差です。)
- 灘高落ちこぼれ列伝 -
ベテランちさんのYouTubeチャンネルを紹介したいのではなく、ベテランちさんの動画の中から”受験勉強”に役立つ部分を紹介したいのです。
今回の動画はベテランちさんの親友である”今井君”に関する話です。
3つ目の動画の5:35~の部分です。
今井君は「英語」ができません。
灘高御用達の塾「研伸館」の英語のクラスは”特別選抜S”、”S”、”Sb”の3クラスに分かれていました。 テストを受けてその認定を受けます。
灘高生はその3クラスしかないものだと思っていましたが、今井君は灘校生は誰も知らない”G”という地元の公立校高生が入るクラスになりました。 今井君は灘高生史上初の”Gクラス生”です。
そんな「英語」ができない今井君のエピソードです。
高3の夏に受けた東大模試(駿台・河合塾。 東大の本番と同じ形式)の話です。
「英語」の模試を受けた後、みんなで集まり受けたばかりの模試の話をしていました。
”英文和訳の問題”の話をしているとき、今井君が話に入ってきて「え、英文和訳なんか出てたっけ?」と言い出しました。 つい10分前に受けた模試の話です・笑。 「英語」が苦手過ぎて、やる気がなさ過ぎて、英文和訳が出題されたことすら気づいていませんでした。 全員驚きです。
東大の「英語」は形式が独特で、解く順番とかペース配分とかがすごく大事です。
どういう形式かということは、東大を目指している人なら全員、受験勉強を始める段階で把握しています。
だから普通は高2の冬とか高3の春には全員頭に入っています。
しかし、今井君は高3の夏の段階でもまだ気づいていませんでした。
東大入試にはリスニングがあって、リスニングの配点がすごく大きいのですが、今井君は「英語」ができなさすぎて最後まで全問、勘で書き続けていました。
この話の恐ろしいところは、今井君はなんと半年後に東大理Ⅱに現役合格します。
とにかく「数学」と「理科」が天才的にできます。 それから、できる科目は死ぬほど勉強します。
(ちなみに別の動画になりますが、東大英語は29点/(120点満点)だったそうです。 全て勘。)
「英語」以外にも「国語」も勘違いしていたらしく、東大の「国語」は理系の試験時間は100分ですが、本番当日の試験中まで80分だと勘違いして過去問演習していたそうです。 試験当日は80分で解き終わり20分余ったらしいです。
もっと恐ろしいことに今井君は奇跡の現役合格から3年連続して留年してしまい、東大から奇跡の放校処分を食らうという事態になりました。
今井君は「今井チャンネル」、「雷獣」チャンネルで見ることができます(あまり更新されません)。
冒頭にも書きましたが、多くの超進学校の全く勉強していないは信用してはなりません。
まず、高2・1月のセンター同日模試が630点(70%)くらいです。 これが自称 超進学校の全く勉強していない人です。
とにかく発射台が違います。 一般的には受験生は共通テストで7割取れれば満足という人が多いはずです。
そして、勉強しています。
「1」の動画で中3から塾は「研伸館」に通っていたと言っていました。
「2」では直前期に「研伸館」だけではなく「鉄緑会」の「数学」の授業も受講していた話をしています。
灘高でどのくらい授業を欠席すれば留年するのか分かりませんが、少なくとも留年していません。 つまり学校には行っていたということです。
どれくらい大げさな話か分かりませんが、半分以上は普通に学校に行っているのではないでしょうか。
通学中でも寝ていないときは単語帳などを見ています。
授業中でも寝ていないときは内職しています。
放課後は東進で友達と一緒に自習しています。
家に帰ってからも動画の内容からすると半分は勉強しているということです。
なにより東大理Ⅲを目指すことを決意してからそのための勉強方針、勉強法や参考書・問題集を決めて効率的に勉強しています。
「1」の動画の中の最後の辺に先生から「理Ⅲは止めとけ」、「受かるわけない」と言われていた話がありますが、今回の話を同じであるならば、それは頭の良し悪し、成績の良い悪しではなく”生活習慣・態度”についてだと思います。
今回の話が真実なら、大人ならそう言うはずです。
東海高校についての最初のブログ「東海中学校・高校 -医学部進学に強い高校No.1-」の中にも、生徒が授業中騒いだり寝たりしている話があります。 しかし、そういった人達も放課後は塾の自習室で猛勉強しています。
ベテランちさんと同じです。
2つ目の動画(センター試験(共通テスト))については、「社会」の「地理」選択は「灘中学校・高校 -3-」と全く同じ発想です。 独学であっても大きくミスしなければコスパの良い勉強となります。 ”-23点”は2次換算で”-3.5点”にもなりません。
「現代文」の”林修先生”の話は「東海中学校・高校からの東大理Ⅲ (国語)」と同じです。 東海高校君も林先生の講義動画を見てベテランちさんのように「過去問」だけに集中したのだと思います。
ベテランちさんの動画で大切なことは「過去問」を15年分解いていることです。 単に解いただけではなく分析・研究しているはずです。 東海高校君も”小説”などで、なぜその選択肢が正解になるのか本文を読み直し正解の根拠を研究しています。
「英語」も大問ごとの、「数学」や「物理」、「化学」も単元どとに「過去問」やるという方法で”共通テスト”対策をちゃんと行ってください。
また、「物理」で言っている凡ミスは「東海中学校・高校からの東大理Ⅲ (ケアレスミス)」で言っていることと同じです。 理系科目は”問題文の読み間違い”や”条件の勘違い”などに注意してください。 問題がストックされてくると早とちりが起こります。
また「物理・化学・数学の勉強法」で言っている”オーダー感覚”に通じるものがあるかもしれません。
いずれにしても共通テストは基礎的なことが問われます。 徹底して「過去問」を利用した対策をしてください。
二次試験や後期出願を念頭に置いた戦略を立ててください。
3つ目の動画も徹底した「過去問」対策についてです。
「過去問」の動画で誰もが言っていますが、志望大学の「過去問」に関してはまずは出題形式や配点、制限時間などを確認してください。
東大志望者であれば”受験勉強”を開始する一番最初に確認すると断言しています。
”受験勉強”の一番初めは志望大学の「過去問」分析、内容確認からです。
それが高2の冬とか高3の春です。
「過去問」に触れるのは決して”受験勉強”の最後ではありません。
「灘中学校・高校 -3-」に登場した田嶋先生が、「英語」の問題が4択から5択に変わっていたことに動揺して解答プランに影響があった話がありました。 それくらい「過去問」を研究し本番を想定してやり込んでいるのです。
この時間を確保するための「先取り学習」です。
「CASTDICE」のコバショーさんが「先取り学習」で高2の冬(受験の1年前)まで、あるいは高2中に範囲学習を終わらせる、あるいは高2の共通テスト同日模試で8割取れるレベルというのは超進学校では当たり前のなのです。
ベテランちさんは小学2年生から塾通いを始め、小3から”飛び級”し6年生を2回勉強した”神童”です。 そして”悪童”でもあります・笑。 東海地区や首都圏をはじめとした全国からも受験する灘中に合格しています。
また、いまでも10~15分程度の動画を6~7時間かけて編集する努力家です。
決して面白エピソードトークに騙されないでください。
今回の1つ目の動画と「灘中学校・高校 ⇒ 東大理Ⅲ ベテランち -1-」を照合させながらどのように勉強したのかの参考にしてください。
電車の中や授業中の内職、放課後友達と一緒に塾(東進)の自習室て勉強していたことが分かります。
一方、塾(研伸館)での「数学」や「物理」の勉強や友達にノートを借りたりアドバイスをもらったりもしています。
自分で作った戦略を元に志望校に向けた勉強をしています。
受験生なので勉強するのは当たり前です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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