Rising Tiptoe(ライジング・ティップトー)
文化庁新進芸術家在外派遣制度にてNYで戯作修行した劇作家、宇吹萌(うすい・めい)が帰国後に立ち上げた演劇企画。
公演毎に役者を募るプロデュース形式で、年2回のペースで都内で活動。
切っ先の鋭い台詞とシュールな笑いがオトナに人気。
#11『THE BITCH』(2012年 於:ザ・スズナリ)にて第3回宇野重吉演劇賞優秀賞受賞。
そのお茶会では、チョコレートのことが話題とあり、そのチョコがどこにあるかの決着をつけなければ、お先真っ暗てな具合である。
なぜならば、今、行われているお茶会は、東京湾上の屋形船の中であり、その船は、今まさに誰かの手によって引っくり返される寸前なのであった。
あぶくたつ水面に気を取られないように、宇吹萌は、チョコを持ち去ったエンジェル(アンジー)の羽音に耳をすましている。
唐十郎
(Rising Tiptoe#01 「ディア アンジ―」チラシ掲載文)