彷徨える羊
(未読)
今でこそ大御所の地位を約束されたマリリン・マンソンの、初来日当時からマニアだったファンには頭が下がる。と同時に大変羨ましく思う。
マリリンマンソン(以下、MM)が影響を受けたアーティストの中にデヴィッド・ボウイ(以下、DB)が含まれることは知っていた。そう知ったのは、十年くらい前だったかしら?
DBの(NINは認めても)MMは認めないというような記事がMMの写真と共に掲載されていた。その写真の、瞳孔が極端に絞られ白目のように見える片目のカラコンと纏っている衣装は、当時の私にとって恐怖以外の何物でもなく到底受け入れ難いものだった。剥き出しにされた狂気。それが彼の内面そのものなんだろうと、そのたった一枚の写真から勝手に解釈し、それを人が避けて通るに越したことはない、と。触らぬ神に祟り無し。まるで、見ザル聞か猿言わザルだ。
その一方で、
内容は忘れたが、人柄の良さを感じさせる記事を目にした記憶。メカニカル・アニマルズのジャケット写真はわたしの興味をそそった。
それにも拘わらず、
DBにほぼ盲目的な私は、MMは認めないという彼の発言を鵜呑みにし、MMを色眼鏡で見ようとした。外見に捕らわれるなという信条を持つ私が、だ。フランクシナトラがプレスリーやデヴィッド・ボウイを誹謗したように。それじゃあ、私もご近所の偏見ババアと何ら変わらない。そしてそのまま何年も経ってしまった。DB以外に私の関心を向けさせるアーティストなど現れるはずがないと決めつけていた。
でも、
DBを「盲信」という境地からはだいぶ前に脱却していた。
唯、DBへの決して消えることのない未練で宙吊り状態だ。肝心のDBも業界から今やフェードアウトしている。
そんな最中、何がキッカケだろう?私の新たな指南役として、悪魔が私にMMを迎えさせたんだろうか?(ピン爆)
画像の左側は、自伝 Long Hard Road Out Of Hell(地獄からの帰還)&解剖←どちらも未読。追い追い読破したい。
