太陽電池は決して安いものではありません。せっかく設置しても、すぐ寿命を迎えたのでは大変非効率・非経済的です。太陽電池の寿命はどれくらいなのでしょう?永久にもつのでしょうか?
■1【太陽電池の構造】
乾電池を分解すると、外側の金属(亜鉛)の容器(缶)(陰極)、炭素の棒(正極)、黒い粉(二酸化マンガン)などからできていることが分かります。すなわち、乾電池はいろいろな部材からでき、結構複雑な構造物なのです。
しかし、太陽電池は違います。
構造は至って単純です。陶磁器やガラスのようなものです。すなわちシリコンという素材でできた薄い金属板(のようなもの)をガラスと金属ではさんであるだけです。
機械ではありませんから、可動部分になにもありません。故障のようなものも特にありません。
■2【太陽電池の寿命】
それでは太陽電池はどれくらいの寿命をもっているのでしょうか?太陽電池はガラスや陶磁器に似てると言いました。ガラスや陶磁器は、割れない限り半永久的に使えます。しかし太陽電池の寿命もそれと同じ、とまでは言いません。
いまのような太陽電池が作られたのがせいぜい1955年くらいなものですから、まだ50年ちょっとの歴史しかありません。しかも初期のものは実験段階ですから、つくりも弱かったでしょう。ですから現在はまだ将来にわたっての寿命を予測する段階にはなっていないと言えます。
でも、20年ほど前に作られた太陽電池の発電率が、制作当初の90%を保持しているというデータもあるそうです。現在の製品は当時のものより高性能になっていますから、製品寿命はそれ以上、少なくともメンテナンスをしっかりすれば30~40年程度あるものと思ってよいのではないでしょうか?


太陽電池の実物をご覧になったことがない方も、テレビに
