2015年5月から始まった園復帰。
それは私の社会復帰でもありました。
子供についてはとてもスムースに事が運んで行きましたけど、
ママである私は、
あまり簡単にいきませんでした。
私が2015年2月に子供の病気と
腕の切断のことを保護者会で公表した際、
一部のお母さん方の間ですごい噂になったそうです。
幼稚園に戻ってきた時、
我が子は以前の姿ではありませんでした。
やせ細った身体。
まだ抗がん剤による黒ずみが抜けていない皮膚。
脱毛対策の綿帽子を被っていて、
眉毛もまつ毛もない。
そして、右腕が無い。
義手は付けているけど、
どうしても見た目に違和感がある。
否が応でも目立ちます。
そしてママである私は、
恥ずかしながら交友関係がとても狭い人間でした。
もともと1人でいる事を好んでいた上、
年中に上がってクラスの皆さんと親しくなる前に闘病が始まってしまいましたから、
ママ友と言える人は近所の親しいママ数人。
知り合いは年少の時同じクラスだった方達くらいでした。
だから、
私たち親子を知っているママが極端に少ない。
社交スキル皆無かつ小心者の私にはハードルが高すぎる環境でした。
退院後に初参加した保育参観。
私はママ友とは一緒に居ず、我が子が見える場所に1人スタンバっていました。
だから周りにいたのは顔も知らないようなママ達ばかり。
すると、我が子についてと思われる事を
口にするママ達の声が聞こえてきました。
もしかしたら違う子のことかもしれない。
そう思っていましたが、
「あれ…前になんかさ、聞かなかったっけ?病気の子がいて、とか。」
というヒソヒソ話も聞こえてきて、
ああこれはうちの子のことだー…
私は歯を食いしばりました。
当時うちの子は参観で大勢の前に出ることを怖がっていて、
勇気を振り絞って参加していました。
何と言われても構わない。
噂にも絶対負けない。
誰が何と言おうと、あの子は私の誇りだ!!
病気と闘って、たくさんの事を乗り越えて、
もう頑張らなくて良いってくらいがんばって、
やっとここまでたどり着いた。
ここは夢に見ることすらできなかった、異次元かってくらいの奇跡の場所だ!
だから負けない。
あの子は私の誇りだ!
そう思いながら、歯を食いしばりました。
そして、
本格復帰して数日後のある日、
年少で同じクラスだったお母さん、Aさんと偶然お会いしました。
ご挨拶と少しの雑談の後、
去年は何組だったの?と聞かれて、
○○組でしたよ、と答えたら、
そのお母さんの表情が一変して、我が子の噂を話し始めました。
当該者が私達だとご存じなかったようです。
「去年の○○組って…。
病気で腕切断しちゃった子がいたんでしょ?
お母さんが可哀想なくらい泣いちゃって、去年のクラス懇談会大変だったんだって?」
眉間にしわを寄せながら、
ちょっと興奮して話すその方に、
不思議と嫌悪感はありませんでした。
そりゃそうだよね、
すごい話だもんねと納得してしまいました。
「ああ、Aさん、それね、
びっくりしないでね。ごめんね。」
「それね、うちです。
うちの○○のことなんです。」
「ごめんなさい、私もちゃんと説明してなかったからご存知なかったよね。
うちの子のことなんだ。
かくかくしかじかで、そのお話は本当です。
でも、元気になったの。
ずっと私が付き添ってる状態だけど、今は幼稚園に戻って来て、毎日通ってるんだよ。
またこれからもよろしくね。」
と、答えた時の空気の亀裂…申し訳ないくらい気まずかったです。
でも、その後すぐAさんはボロボロ泣いてしまって。
ごめんなさい、私全然知らなくて。
ごめんなさい、ごめんなさい!つらかったね、大変だったね。と。
当時の私は、
我が子のために泣いてくれた感謝の気持ちと、
泣かせてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
以降、何度も同じような事がありました。
泣いてくれる人。
親身になってくれる人。
気まずそうに謝って去っていく人。
次の日からよそよそしくなってしまう人。
いろんなママがいましたが、
ただただ、申し訳ない気持ちになりました。
誰にも話さず、隠して闘病してきたのは私が選択したこと。
そして、知り合いが少ないから変に噂になる。
こういうことが起きるのは全部自分のせい。
私は我が子について間違った情報が伝わったり、
噂の中で憶測で何かを言われてしまうことがないよう、
正確な情報を発信し続けることに徹しました。
とにかくあの子に嫌な思いだけはさせたくなかった。
とは言え、
割り切ってはいても、こういうことが起きるたびに
どうしても心はへこんでしまいます。
いちいち何度もへこむ自分が嫌で、
我が子と私についての周知徹底が落ち着いてきた頃、
私はまわりに対し思いきり壁を作ってしまいました。
必要以上にお母さん方と仲良くせず、
ちょっと(いや、かなり)距離を取って、
相手のご反応を見ながらお付き合いをしていました。
ダメなやつです。
でも、その壁をコツコツ解体して、歩み寄ってくれるママ達もいました。
私がママ友付き合いを避けていた事はお気づきだったと思うのですが
何度断っても、また何度でもお声をかけてくれて、誘い続けてくれました。
余計な詮索は一切せず、楽しい時間を過ごさせてくれて。
親子で遊ばせて頂いた際も、
何かと介助が必要な我が子に温かく接してくれて、
時に私が気づかないところに手を貸してくれたりしました。
そのママ達とは、
卒園した今でも仲良くさせて頂いています。
そして、我が子がクラスに馴染み、私にも徐々に知り合いママが増える中で、
その他の方々の我が子への理解も深まっていきました。
私は正確な情報をお知らせするばかりで、
9割9分がうちの子の頑張る姿と、クラスのお友達のおかげなんですけども。
最初は歯をくいしばることも多かった私の園復帰。
優しいママ達もいてくれたおかげで、
半年以上かかってやっと自然にふるまえる自分になれました。
いつもながら、長文で申し訳ありません。
読んでくださった方、本当にありがとうございます🙏✨✨