続きです

2幕

 

M1.戦場のレシピ

鈴木福くん演じる寅吉くんが1幕ラストで登場

兵士の格好をした寅吉くんは「劇の中の人?」と思われ、どんな劇かという質問で歌いだすナンバー

壮絶な戦争のシーンを描いている。

銃を持った群舞がゴージャスらしい曲で、福くんがめっちゃ踊る

歌もうまいしめっちゃ驚いた

 

M2.傷

戦争も壮絶だけど、風間くん演じる仁義の人生も壮絶

頭の傷から仁義の過去について大志くん演じる歩絵夢が歌い上げる。

歩絵夢が抱えていたものを吐露するナンバーになっていて、彼の苦しみが詰まっている。
客席全体がぐっと引き込まれて、固唾をのんで見守っている感じがする。

セリフと歌と行ったり来たりしているが、その中でも大志くんの歌声が響いていて本当に素晴らしい。

「落ちて行ったぁ~~~~~」の声の伸びが最高。

歌のあとの仁義のセリフに涙してしまう。

 

M3.終止符

岸谷さん、寺脇さん二人のナンバー

二人それぞれの恋の悩み、苦しさ

かたや友人の妻、かたや友人の娘

に恋をしてしまった苦しみ。常識を逸脱してしまった苦しみ。

そして、その恋を終わらせた苦しみ

なかなか二人だけで歌うシーンがなかったけれど、この30周年記念公演で二人だけで歌うシーンがあることに胸熱

人と比べると小さい悩みかもしれないけれど、本人たちにとってはとても大きな

悩みは人と比べるものではないよね。

 

M4.決断の時

福くん演じる寅吉。実は劇ではなく本当に太平洋戦争 戦時中からやってきたという。

みんなと話をして決心がついた。戻って特攻船に乗るという。

もうすぐ戦争は終わる、それも日本の敗戦だと伝えても戻るというのを皆で止めるシーン

未来を知っているもの、未来を信じて戦うもの

そこには埋められない。時代の価値観、時が阻んでいる。

戦争の時代の話は、その時代を生きた人たちを今から見たら「愚か」と見えるかもしれない。

けれどその時代では、豊かな未来のため必死で戦うことをなんの疑問も持たずに必死に生きて戦った人たちがいる。

『そこから学ばなければならない』

それは地球ゴージャスのテーマなんですよね。

そして寅吉の隊にすずさんの初恋の相手、荒木実がいることもわかる。

 

M5.愛することは祈ること リプライ

寅吉が元の時代に無理やり戻った際、すずさんと歩絵夢

時空を超えてすずさんと実が出会う。

涙なくては見れないシーン。

佐奈宏紀さんの声がとても綺麗で澄み切ってて、迷いがない感じが伝わってくる。

二人の声が美しく重なりあい、きれいに重なれば重なるほど切なくなる。

 

今の時代、太平洋戦争の時より恐ろしい兵器を使って世界では今だ戦争が起きている。

その事実を白い部屋で聞いていた寅吉

「自分たちが時代を変えて、戦争を起こさない時代を作る」

「お前たちができないからだ!」

本当にそう。。。われらは何を学んでいるんだろうか。

戦争からは何も生まれない。破壊だけなのに。。。

 

その強い言葉に歩絵夢は

「自分たちがやって見せる」

「一人一人の力は微力かもしれないけれど」

 

その思いをもって白い部屋に戻る

 

M6.誓い

白い部屋に戻ったすずさんと歩絵夢

自分も前に進もうと決心し、その誓いを歌いだす。

それぞれが自分のいた場所へ戻って、そこから進むことを誓い合うナンバー

この時、歩絵夢こと大志くんの表情、声が力強く揺らぎがない。

すごく前向きになる歌声だし、客席のみんなも一人一人、それぞれが前を向いて進もうと語り掛けてくれているように聞こえる。きっとそういうメッセージを込めて歌っていると思う。

 

M7.戦場のレシピ~希望~

みんながそれぞれの場所に戻ったが、すずさんは「現実」へ戻らなかった。

一人だけ「戦争」を知っている人。

そこへ、歳を重ねた寅吉が戻ってきて、すずさんに一歩を踏み出すきっかけを持ってきたときに歌う。

現実から「逃げる」ことも大切だけど、人を頼ったり、支えあったりして一歩を踏み出せる。

そんな気持ちになった。

 

 

お互いの年齢、立場、性別、時代

そんなことは関係なく、話をして、頼っていくことができる。

頼っていいんだよ、立ち止まっていいんだよ。

そして、争わない、愛をもって一歩ずつ進んで行こう

 

そんなメッセージを受け取りました。

 

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