地球ゴージャス『儚き光のラプソディ』初日
1階2列10番台
明治座初日を観てきました。
Vol.15『ZEROTOPIA』(2018年)から6年ぶりのオリジナル作品
再演やブロードウェイ作品のPROMの公演はあったけれど、岸谷さん寺脇さんが作るオリジナル作品は久々
2005年にクラウディアを観て以来観続けている地球ゴージャス
その30周年の記念すべき公演に『G線上のあなたと私』以来ファンになった中川大志くんが出ると聞いて
この日をどれだけ心待ちにしていたか。
今日の公演を観て、セリフ回し、歌、ダンスすべてが地球ゴージャス
戦争からは何も生まれない
一人一人ができることから
一人で抱え込まずに一人じゃないよ
すべてが地球ゴージャス
これはずっと続けているAAAでも同じ
彼らはずっと同じことを訴えている。
でも、それは訴え続けなければならない世の中が続いていることでもある。
それぞれがそれぞれの悩みや葛藤、逃れたいという思いを持った時に現れた白い扉の向こうにあった白い部屋に集まった。
それぞれの生い立ちや悩み葛藤を吐露させてしまう部屋
それはどの時代も、今の時代の世界中のだれかに当てはまったりすることで。
でも彼らは、そのことを誰かに話すことで心が軽くなったり、考えることができたり
そういう「時間」を与えてくれる白い部屋
誰にでもそういう部屋はあって、一人で抱え込まず自分なりの「白い部屋」を見つけて逃げてもいいし
立ち止まって考えてほしいと。そんなメッセージを受け取った。
ずっと地球ゴージャスで訴え続けている反戦
今も世界のどこかで戦争は続いている。日本は戦争で負けてから戦争をしてこなかった。
それは、敗戦から学んだ『はず』だから
今一度考えてほしい。思い出してほしい。あの時代を。
そして生み出してしまった兵器
そして人の思いを持たないAI
その怖さも考えてほしい。
そういわれているような気がしました。
カーテンコールで客席を見つめて挨拶をする岸谷さんが言葉を詰まらせて涙していた。
コロナ禍で舞台が中止になったり、『不要不急』そんな言葉でエンターテイメントが止まってしまった時期
色んな事があったあの時期の苦しみを含め、30年間の思いを想像すると胸がギュッとした。
その次に挨拶をした大志くんも、涙を抑えていたように見えた
最後、寺脇さんも我慢できず泣いていた。
私は、大切な彼の「白い部屋」を思っていた
地球ゴージャスの舞台はいつも私の心を動かす。
本当に大好きな舞台です。
舞台の真ん中に立つ大志くん
キュートで、思い深くて、悩んで、最後に前に進んでいく。
物語の主軸となっていて、本当に素敵だった。
キャラクターを作り上げていくことが、本当に楽しかっただろうなと思う役でした。
後半の歌声の伸びが心に響いてきた
風間俊介くんは、さすが!としか言いようがない。
10年男と言われているけれど、10周年クラウディアも20周年クザリアーナも観ているのでゴージャス出演分はコンプリート
今回の愛馬とのシーンは迫力満点で、完全に持っていかれた。ラストは涙なしでは見られなかった。
セリフも歌もすべてが聞き取りやすい上にキャラクターも立っていて。
3人目の地球ゴージャスを担ってもらうと言われていた意味が分かりました。
福くんは、『ビッグフィッシュ』以来
なかなか出てこなかったけれど、ストーリーを展開させる役どころ
歌もダンスもうまくて、殺陣もカッコよかったなぁ
舞台中に20歳になるなぁと思っていたけれど、すでに飲みの誘いが入っていて笑った(初日囲み取材の記事見た)
三浦涼介さんは、クールな雰囲気で面白いこというのがツボ
カッコよくて身の回りにはあまり居ないような雰囲気を出しながら、一番身近な感じの悩みだった気がする。
佐奈くんは、大志くんがラジオで「勉強になる」と言っていたのが分かる。
とても大切な役だし、戦時中はこう信じて生きて素晴らしい日本の未来を想っていたんだろうなぁと
そして今、その方々が夢見ていた日本になっているだろうか?と考えてしまう
福くんと共に、この舞台のテーマにつながる役だった。
知寿さんの役は最もいろんな時代を観ている方。
戦時中も戦後復興時もバブル時もそして今の時代も。
一人一人の話を聞き入れて、受け止めているように見えた。
すれぞれのストーリーが絡み合い、またそれぞれが歩みだす。
この舞台に出てくる「白い部屋」をこの舞台が担っているような気がしました。
これからまた何度か見るうちに見方も変わっていくような気がする。
とても楽しみです。
地球ゴージャス30周年おめでとうございます🎉
作っていただいた「切り絵」越しの明治座
こちらも作っていただいた「輝彦くんと定くん」越しの明治座