ねずみの三銃士シリーズ第4弾「獣道一直線!!!」を観てきました。

 

生瀬勝久さん・池田成志さん・古田新太さん

 

演劇好きじゃなくてもご存じの俳優さんたち

そして普段なら1作品にお一人ずつ出てても素晴らしい演劇魔人が3人も集まるシリーズです。

 

このシリーズは

この3人が「今、一番やりたい芝居を上演したい」と集まったユニットで

今まで

「鈍獣」「印獣」「万獣こわい」

と上演されてきました。

 

全て作は「宮藤官九郎」さん、演出は「河原雅彦」さんです。

 

【あらすじ】

一面識もない独身男性3人が殺害された。
殺害方法も三者三様。無関係と思われた3つの事件。
被害者の共通点は、大金を持っていて、婚活サイトに登録していた。
そして同じメーカーのED治療薬を飲んでいた。
事件に関心を持ったドキュメンタリー作家が取材を続ける中で浮かび上がってきた1人の女性の存在。
『苗田松子』
3人の被害者は、苗田松子と名乗る女と、関係を持っていた。
なぜこんな女に騙されるのか。男たちは耄碌していたとしか思えない。
しかし、苗田松子を取材するうちに自身も事件の闇に取り込まれ……。

 

 

この『苗田松子』役を池谷のぶえさんが演じるのですが

「・・・なぜモテる?」と思わせるような、そうあの事件を彷彿させるような設定。

古田新太さんがアイディアを出したそうで

 

老人がそんなにきれいでもない女性に財産をつぎ込むまで騙されてしまう。「老人」を三銃士がやる。

おいら達がどんな目にあっても良いので、女性がチャーミングにうつる作品にしたいなと思ってます。

 

と。

 

 

・・・・ネタバレ・・・・

 

三銃士が演じるのはダメ俳優。

その俳優が更生すべく、何故か福島の練り物工場へ送られる。

そこで魔性の女と称される苗田松子とかかわることになる。

 

宮藤官九郎さん演じるドキュメンタリー作家の関が苗田松子を取材するなかで

この3人のダメ俳優と再現VTRを作ることになる。

 

関の自慢は出産を控えた可愛い妻・かなえ(山本美月さん)

年齢差があるカップルで、関は保守的な考えの持ち主。

かなえは、出産を控え家で夫の仕事の助けをと思い苗田松子を調べ始め、どんどん興味を持ち始める。

 

再現と現実が行ったり来たり。

そして苗田松子が池谷のぶえさんから山本美月さんになったりと翻弄される。

 

しかし、二幕になると絡まった線が一つに編み込まれている。

苗田松子が逮捕され、関は再現VTRの作成は中止、途中で苗田松子の証言が入っているのでそのVTRも証拠として提出するのでお蔵入りとなると話した。

しかし、3人の俳優たちにいつの間にかスイッチが入っていた。

 

大事なことは真実を突き止めることなのか?

それとも、芝居を完成させることなのか?

いや、そもそも「真実」って何なのか?

 

どんどん、このシリーズ特有の「嫌~~~」な感じになっていく。

新型コロナの感性対策を皮肉ったり、あおり運転、高齢者ドライバー問題、ネットでの誹謗中傷問題

最近の問題もちりばめられている。

 

ピリッと毒のある舞台は特に自分が持っている問題意識や考え方によって見え方も変わって面白い。

何度か見たかったな。。。(チケット取れなかった)