ビタミンCのパワー
アトピー性皮膚炎で来られた方に、必ず行うテストの1つに『サプリメント・テスト』が有ります。
テストの内容は、数種類のビタミン剤に亜鉛などのミネラルと言ったもので、必要としているか? 1日にどれくらい必要なのか? を、検査するためです。
理由は、カイロプラクティックで神経圧迫を開放し、副腎の機能を回復して、炎症を抑えて肌の回復を行うのですが、その時にビタミンCや亜鉛といったミネラルが、皮膚の形成や代謝などに必要となります。
元々ビタミンCは、16世紀から18世紀にかけての大航海時代に、新鮮な野菜や果物の摂取量が極端に少なかった船員たちの間で流行した壊血病を、予防する成分として発見された、水溶性ビタミンの一つです。
人の身体を形成しているタンパク質は、約30%がコラーゲンによるもので、皮膚(真皮層)は70%・軟骨は50%・血管では主成分・また細胞と細胞をつなぎ留めたりと、必要不可欠な成分となっているのですが、このコラーゲンの生成に必要となるのがビタミンCです。
ビタミンCが不足すると、コラーゲンが合成されないため、歯肉の出血およびそれに伴う歯の脱落、血管が脆くなって、皮膚や粘膜からの出血を起こす病気が壊血病で、ほかの症状としては、いらいらする、顔色が悪い、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などがあり、病気に感染しやすく、古傷が開く、骨折して治った骨が剥がれる、などの様々な症状が発生します。
最近では、ビタミンCの抗酸化作用が注目され、癌にもビタミンCの有効性が期待されています。
特に、殆どの哺乳動物は、体内でブドウ糖からビタミンCを合成することが出来ますが、猿やモルモット・人間は、ビタミンCの合成に必要な酵素が無いので、食事からビタミンCを摂取しなければなりません。