私の尊敬する先生からいただいた和歌。
風雪に
断固 負けるな
君と富士
その和歌と供に教えていただいたお話。
──詩歌にせよ、名画にせよ、写真にせよ、富士に迫った芸術は多い。
そのなかで、浮世絵の傑作「冨嶽三十六景」を残した大画家・葛飾北斎に、味わい深い逸話があるんだ。
若き日、北斎は、真剣に描いた絵を、自分の見ている前で、先輩格の画家・勝川春好に馬鹿にされ、引き裂かれて捨てられた。
この時、北斎は怒りに震えながら誓った。
「他日 世界第一の画工となりて、この恥辱を雪(すす)がん」
─必ず世界第一の画家となって、見返してみせると発奮したのである。
そして、猛然と己の画業を磨いて磨いて、磨きぬいていった。
後年、大成した北斎は、振り返ったという。
「私の芸術が発達したのは、若き日に、侮辱を受けたお陰だ」
何であれ、人の何倍も悔しい思い、苦しい試練に耐えながら、戦い抜いてこそ、富士の如く屹立した人格ができる。烈風を受けるなかでこそ、何ものにも揺るがぬ自分自身を鍛え上げることができるのだよ。
『強敵が人をば・よくなしけるなり』
この言葉を 心肝に染め抜いていただきたい─。
このお話をいただいた時、胸が熱くなる思いがしました。
私の先生は、もう81歳。それなのに、“私はまだまだ君たちと共に青年の心で戦うからね。”と言ってくださいます。
絶大な期待に応えられるよう。技と心を磨いていきます☆