2021年12月29日から2022年1月12日までの2週間、ACTH療法であるホルモン注射を投与した息子。

注射は1日1回で、午前9時の回診が終わるとすぐに処置室へ連れていかれ、ものの数分で終了。

あとは普段通り、病室のベッドで母子共に過ごして入浴もOKでした。

 

ACTHには、目立った副作用が2つありました。一つは先の記事でも書いた、ムーンフェイス。丸顔が更にパンパンになりました。最初こそかわいそうでしたが、別に病棟内の人にしか見られないし、一時的なものだしいいか・・・と開き直りました(;'∀')

二つ目の副作用は、興奮と不機嫌です。これは顕著に出てしまう患者さんだと、奇声を上げたり夜間もずっと唸ったり、夜中に起きて寝付かなかったりと、苦労する付添い者も多のだと、投与前の説明でだいぶビビっていましたが、うちの息子の場合は多少喃語は増えたものの、夜通し寝てくれるしで幸いにも大したことはありませんでした。

ムーンフェイスMAXの頃

 

12/29から最初の1週間は毎日ホルモン注射を投与し、2日に1回、3日に1回とだんだんと間隔を空けていくのですが・・・

投与開始の翌日である12/30から、これまで1日2・3回は見られていたてんかん発作がゼロになりました。

投与終了日の1/12まで、ずうっとゼロです。息子にはACTHが抜群に効いたようで、この結果にはとても嬉しくなりました。

 

主治医の先生もおっしゃっていたのですが、結節性硬化症のてんかん症状に対して、効く患者さんと効きづらい患者さん、

かなり個人差があるみたいです。先の記事でも述べた、エクセグランという内服薬1発で効く方もいれば、何種類もの薬を

試し、効かなければ量を増やし、種類を変え・・と模索状態のまま長年付き合っていく方もいるんだとか。

 

発作がゼロになり、あれよあれよと退院のお話に。

退院前の脳波検査では、これといった気になる所見も無いし、発症時(12月中旬)の脳波の乱れもないですねとの事でした。

 

転院前からの最初の入院と合算すると、ちょうど1ヶ月くらいの入院生活。

最初こそ、休職手続きをしたり休園手続きをしたり、何より娘と毎日過ごせないのが辛くて凹んでいました。

夫がいわゆるカレンダー通りの勤務ではないシフト制だったので、4日に1回程は付添い交代をしてくれ、私は定期的に娘の元へ帰ることができたので、お互いさみしい思いを最小限に留められたのは救いでしたが、それでも私にとってはストレスでした。

 

いざ入院して治療が始まってみると、すぐに効果があったことで精神的にも安心しましたし、主治医の先生や看護師さんが

毎日、息子の様子伺いや付添いである私の精神的サポートもしてくださいました。

ご本人たちはもちろん業務の一環でやっている行動に過ぎないかと思いますが、それでも弱っている身としては、医療従事者さんたちの何気ないアドバイスや声掛け、笑顔に毎日救われていました。出会ったばかりにも関わらず皆さんなんてお優しいのだろうと・・・。

そんな感謝の気持ちが当時の日記にはこのブログの10倍くらいのボリュームで、びっしりと綴られています。

付添い生活で時間がたっぷりとあったおかげですね(^^)

感謝エピソードだけでも余裕で1つの記事が作れそうなので、近いうちに作成させて頂きますのでお楽しみに。笑

 

息子と母はそんな皆さんの支えのおかげで晴れて退院します。

退院し、自宅へ向かう車内にて。珍しく笑顔を見せてくれました

 

しかし、結論から申し上げますと、2022年1月15日の退院からわずか5日後の1月20日、自宅で過ごしている時、再発が確認されました。

すぐに病院へ連絡し、主治医の判断で1月24日に再入院することに。

再入院するとはつゆ知らず・・呑気なボク

 

また、同様のACTH2回目が始まります。

この時は仕方がないと腹を括って無心に手続き等を片していましたが、1回目の入院と異なる点が私の気力を底まで落としてくれました。

それは、コロナによる県の警戒レベルが上がったことで、親の付添い交代が一切禁止になったことです。

そして、2回目のACTHですが、1月27日から再投与を開始したのですが、連日注射を打ったのにもかかわらず、

一週間経っても発作がゼロにはなりませんでした。当時の日記を見ると、投与翌日の28日は発作ゼロ、29日もゼロですが、

30日1回、31日2回、、、2月に入ってからの2週目も、1回・2回・まれにゼロだったり、はたまた3回だったり。

2週目に入ってからすぐに、新たに導入した内服薬「バルプロ酸ナトリウム(別名デパケン)」も飲みつつ経過を見るのですが、

ACTHが終わりを迎える3週目まで、やっぱり発作はゼロには戻ってくれませんでした。

 

もうすぐACTH2回目が終わるという頃、3回目はあまり有効性が認められていない(いわゆる、やっても意味ないという事)なので、今後は基本的に内服薬をいろいろ試しながら発作を減らしていくことになりますと主治医からご説明を受けました。

 

ただ、もう一つ、今の息子の月齢に対して有力な治療法があると主治医は仰います。

「当院では専門医がいないため申し訳ないですが処方することはできないのですが、隣県の大学病院では可能です。やりますか?」と。やるのなら紹介状も書いて下さるとのことでした。

 

ただし、よくよくお話を聞いていると、隣県に行って治療を受けて薬を頂いてハイ終了、とはいかないようです。

隣県で処方可能な「ビガバトリン(別名:サブリル)」という内服薬は、当時息子が発症していたスパズムという

てんかん発作に特に効く薬との事。そして、目の副作用がある薬のため、3ヶ月に1回、隣県大学病院内の眼科にて、

網膜電図という特殊な検査をしなければならないとの事。網膜電図ができる専門の資格を持った眼科医がいるそうで、

残念ながら息子が生まれた本県にはその指定医はおらず、最短で隣県にいらっしゃるそうなのです。

 

さて、

・副作用として30%の患者に視野狭窄が起きる(ただし投与期間や投与量によって確率変動するため一概には言えない)

・遠方とはいい乳児連れなので4時間半かかる

・それを3ヶ月に1度、当然入院もする

・運転交代で両親共に行くので、その間娘はどうする問題

 

さて、どうする?!

 

どうするというか、発作を止めるのが目的なので、やらないという選択肢はないのですが笑

どっちかと言えば、私の精神、付いてこれてます?!といった心境でしょうか笑

 

というわけで、隣県への紹介状を書いていただき、新たな治療スタートです。

ちなみに、現在(2023年5月)の姿。何とかつかまり立ちを習得しました

 

長くなりまして恐縮ですが、次回もお読み頂けますと幸いです。