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こんにちは。
モラハラカウンセラーの幸村です。
今日は少し極端な話をします。
自分はここまでされてはいない
と思っても、
だから自分に起こっていることは
モラハラではない
とは思わないでください。
むしろ、大なり小なり
当てはまる部分を探して
読んでいただければと思います。
政治的囚人や
強制収容所の生存者の証言などから、
心理的コントロールの方法は
気味が悪いほど共通している
と言われています。
そして、それが
家庭内でも用いられています。
そのテクニックは、
無力化と断絶化
です。
これは反復的に行うことで
慢性的な心的外傷（トラウマ）
を引き起こす
と言われています。
今日はそんな心理的支配について
お話していこうと思います。
無力化
無力化とは、
何等かの形で恐怖を
感じさせることで、
本当に怖いと動けなくなるのも
無力化の一種です。
本能的に、
戦っても勝てないなら
ダメージを最小限にして
自分を仮死状態にすることで、
出血を減らそう、
という動物の防衛本能も
これに当たります。
暴力はもちろん恐怖であり、
被害者を無力化させますが、
そこまでせずとも、
・厳しいルールで縛る
・規則性のないタイミングで怒りを爆発させる
などを繰り返すだけで
被害者は抵抗できなくなります。
ここに、被害者を下げ、責める
という形で罪悪感を注入すれば、
被害者は自発的に自分を縛り、
逃げられなくなります。
「暴力はないからDVではない」
と思っている方は
多くいらっしゃいますが、
知らず知らずに
心理的暴力を受けている
潜在的被害者は多いと思われます。
断絶化
断絶化は、周囲との関係が
断たれることです。
洗脳するためには
外的な情報が邪魔になります。
また、被害妻が外部に
助けを求めさせないようにする
という目的もあります。
そのため、外部との接触を
必要最低限に制限し、
家庭内でも監視の目をゆるめない
という結果になります。
酷いケースでは、
加害者の社会生活を支えるために
最低限の外出を許可する
軟禁状態がこれにあたりますが、
分かりにくいケースでは、
妻の友人・親類や近所の人々を
悪く言う、というやり方もあります。
夫が悪く思っている人たちと
関わり続けることで、
夫の機嫌が悪くなる。
それを避けたいがために、
自ら関係を断っていく。
外側から見れば、
妻が自発的にしたことなので、
夫が外面を保てる限り、
実情が外に漏れることはありません。
幸村元夫も、近所の人たちや
私のママ友のことを
家では「有象無象」と呼んでいました。
自分たちはあいつらとは違うのだ、と。
私は地域の人たちと
適度な交流をもって、
子どもたちを見守ってもらいながら
子育てをしたかったのですが、
挨拶をするだけの関係に止まり、
近くて遠い存在になりました。
加害者の目的
被害妻にとっての
さらなる恐怖になるのは、
服従しているだけでは
加害夫が満足しないことです。
自分の生存は夫にかかっている
と思わせるだけでは飽き足らず、
「生かしていただいてありがとう」
と思わせたいのです。
そのため、程度の差はあれ、
「もうダメだ！」と思うような局面を
助けられたりすることがあります。
そういうことを何度も
繰り返されるうちに、
被害妻は夫のことを
自分の（命の）恩人だ
という倒錯に陥ってしまいます。
結果、夫に感謝し、
夫のために尽力し、
それによって
自分のたしかな居場所や
存在価値を見出していくのです。
さいごに
このように、
極限状態の中で築かれた
独特の関係は、
離れがたいものがあります。
そこを離れては
他の人と同じように
深い絆は持てないだろう、
という失望もあるでしょう。
しかし、正常な世界に出れば、
そんな深さも絆も
必要ないことが分かります。
とはいえ、今渦中にいる人は、
自分の夫が異常だとまでは
思わないかもしれません。
だから一つの基準として、
外出を制限されたり、
家の中で独特のルール
（夫だけ免除されているルール）
などがあれば、ご相談ください。
本当の信頼関係は
お互いを信じているから
縛る必要はないのです。
いつかあなたが
正常な世界に解放されて、
あなたを自由で
いさせてくれる人を
選ぶ日がくるのを
願っています。
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