3月の中旬、假屋崎省吾さんの表参道自邸で開かれている個展へと行ってきた。
ご主人と一緒に行ってみては?とチケットを2枚いただいたのだ。
今気づいたけど、これも桜だった(前回記事参照)
疲れを感じつつも、3月に入ってから毎日何かしら予定があってパートのお休みの日でも出かけてばかりだった。
時間が取れないからチケットいただいたけど個展へ行くのは無理そう、と思っていた。
あまりに疲れてパートの日体調不良で休んでしまった日があった…
すごい大変な時期に申し訳なかった。
そしてその日も朝から役所へ行き、その後書類を持って金融機関へ行って手続きしなければならないことが。
夕方には近所の雑貨屋さんにお願いしていた人様への贈り物を取りに行かなければならないし、鍼灸に行く予定もあった。
他にもお店の予約の電話をしたり、ネットで購入したものの返品手続きをしたりとちょこちょこ雑用もあって慌ただしい。
なのになんでこの日假屋崎省吾さんの個展を観に行かなくてはならないのか?と私は何度も自問自答した。
もちろん才能ある方なんだとは思うんだけど、とくに假屋崎さんの作品が好きな訳ではないのだ。
だけどなんかどうも行ったほうがいい気がしてくる。
ちなみに主人は興味ないとのことで一人で行くことに。
(いただいたもう一枚のチケットは知り合いに譲った)
役所の用事はすぐ済んだのだけど、金融機関で結構時間がかかり途中お昼を食べてから渋谷を目指した。
假屋崎省吾さんの個展が開かれているご自宅は表参道の駅からか、もしくは渋谷の駅から行くみたい。どちらの駅からもちょっと歩く。
私は渋谷から目指した。
渋谷なんて滅多にいかない。
去年1回行ったけどそんときは駅を降りてそのままマークシティビルに行って買い物し、ビルを出たらまた電車に乗って帰ったので、ほぼ行ってないに等しい。
ちゃんと行くのはどんぐらいぶりかな~。記憶にない。
私はすこぶる方向音痴なんだけど、渋谷の駅に降り立って交番があったので地図を見せてまず目指す方向を確認した。
そしたら!
当初私は全く違う方向に歩こうとしていたのだ。良かった、確認して。
宮益坂を上って、国連大学があるところを左に曲がって途中そこから右に曲がるのだと教わった。
教えてくれた女性警察官にお礼を言い、歩き出す。
こっちの方ってあんまり行ったことないな~と思いながら坂道を上って行く。
結構歩いた。
あれ?おかしいな、なんか表参道の方に来た気がする、と歩道脇にあった地図で確認するとやっぱり行きすぎていた…
仕方ないと今来た道を戻る。
こういうとき、私の悪い癖なんだけど方向音痴のくせにちゃんと元の場所まで戻らず自己流でショートカットしようとする。
渋谷から歩いて左に曲がって右に曲がるということは、こっちから歩いたら途中で右に曲がって、そこから左に曲がればいいんだ、とこの辺くらいかなと見当をつけたところで右に曲がった。
案の定、道に迷った。
あれ?どこだ?とウロウロする。
が、思わぬ発見も。
ある施設が目に入った。
今はコロナだからやっていなんだけどある教室がそこで開かれていて、コロナ空け再開されるなら行きたいな~と思っていた。
そこを見つけたのだ。良かった、場所知らなかったんだ。
が、その後もちょっと迷いウロウロ。
もう、帰ろっかな、もともとそんな行きたい訳じゃなかったし…と諦めようとした途端、すごく目立つ家が目に飛び込んできた!
!!
あれ!絶対あれだ、と足早に目指したんだけど入り口が良く分からない。
すると印象的で派手な花柄の紙袋を手にしたご婦人が2人歩いてきたのを発見!
あ、たぶん假屋崎さんとこ行ってきた人達だ、とピンときた。
すかさず声をかけた。
お二人はやはり假屋崎さんの個展帰りということだった。
個展の内容やご本人がいらしてお話された内容とか購入したものなんかを教えてくれた。
すごく楽しげにお話されて、是非楽しんできてと入り口まで連れて行ってくれた。
なんて親切な人達なんだ。
早速中に入る。
入り口でチケットを見せ、スリッパを購入。
スリッパは200円。
買わなくても大丈夫だと思うけど、そのまま靴下で歩くのが抵抗あったしタダでもらったチケットだったので200円くらい払うか、と。
スリッパは持参しても良いそう。
お花は私が思っていたよりずっと素敵だった。
私の好みとはちょっと違うんだけど、自宅内に活けられた花々を観ると、假屋崎さんの世界観というものが立体的に表現され、そこにちゃんとぶれない芯があるのだと分かる。
家一軒分を花で装飾できる力量があるのだ。そこにブレがあったら、たぶん台無し。
ただキレイなだけではなく、ちょっと毒気があってそれゆえに見る側私たちの心を軽くザワつかせる。
綺麗なだけだったら、ああ素敵だな、で終わっちゃう。
それはそれでいいんだけどやっぱり自分の作品として表現される方だから独自のエッセンスは必須だろう。
やっぱり長年その世界で活躍されている方というのは、ケタ違いの才能や情熱をお持ちなのだ。
ところで、地下1階ではグッズ販売がされていた。
なんとはなしに見ているとスタッフさんがピタッと張り付いて色々説明してくる。
もう何かを手にすると
それはですね、こうこうこうで~と立て板に水を流すような勢いで説明が始まる。
別のものを手に取ると、すかさずそちらのものの流暢な説明が始まる。
私は試しに次々と色んな商品を手に持ってみたんだけど、以下同文だった。
すごいな、グッズの説明内容全部覚えてんのか、とそこに感心した。
すると奥から假屋崎さんご本人がいらして、
おじょうさん、(假屋崎さんが言ったんですよ、念のため)これ見て、これあのお祖父さんしか作れないのよ~、あのお祖父さんがいなくなっちゃったらもう無いの!すごく貴重なんだから~とあの独特な言い方で壁に貼られているポスターを指しながら声をかけてきた。
それは大谷石で作られた一輪挿しで、なんでもその80歳のお祖父さんただ一人しか作れない貴重なものなんだそう。
スタッフさんの説明にも熱が入る。
思わず買ってしまった。2800円。
(が、あとで誰が作ってんだ?とネットで 大谷石、お祖父さん、職人、と検索してもそれらしき人が見つからない、しかも貴重な割にそんなに高くない…誰だったんだろ、あのポスターの人)
そしたらカーネーションを1本つけてくれた。黄色と緑が選べたので黄色いカーネーションを希望。
あとなんか(半強制的に)LINEで友達登録したら、假屋崎さんと写真撮影ができた。
今の今まで写真を一緒に撮ろうなんて思ってなかったのに、どうせなら撮っとくか、とご一緒に撮らせていただいた。
記念に。
しかもお会計のとき、また別のスタッフさんがすごい勢いで假屋崎省吾さん鑑定の花みくじを勧めてきた。(みんなそういう教育を受けているのか)
え~、それ当たるの?と思ったけど、ちょうどこのとき何かどっかからメッセージ来ないかな~と思っていた私はその花みくじをすることに。
ちなみに300円払って好きな番号を選ぶ。
私が引いたのは18番でお花はガーベラ。
グッズを入れてくれる紙袋が派手で、ローマ字で假屋崎さんのフルネームが入っているのでこれなんか恥ずかしいな、外に出たら早くバッグの中にしまおう、でも結構しっかりした造りだし大きめだし折り畳むのもちょっとな、どうしよう…と考える。
外に出て歩きながらふと思った。
イヤ、人が持ってる紙袋なんてわざわざローマ字まで確認しないだろうし、ちょっと目立つ紙袋持っててもそんなの気にする人いないだろう、とそのまま手に持って帰ることに。
(グッズを購入したらもらえた紙袋。フルネーム入り)
電車の中でおみくじを見てみたら、なんか当たり障りのない内容だった。
ただ、賭け事に運なしと書かれていたので、私はギャンブルはしないけど宝くじでも当たらないかな~とスクラッチでも買おうかとしていたのでそれはやめることに。
おそらく賢明な判断だろう。
あと、とりあえず誠実に仕事をすることですね、やっぱりと受け取った。
こう言ってはなんだけど、全然期待しないで行ったんだけど思ったよりずっと良かった。
有意義、有意義と満足したのだ。
そしてこの後、私は假屋崎さんと撮った写真をみんなに見せびらかしたのだ。
假屋崎省吾さんの個展は明後日3月21日まで開催されているようです。当日券も販売していましたよ。お値段は1000円。
(あと多分LINE登録したら写真が一緒に撮れるというのはグッズを買ったからだと思うんだけど、私は先に説明を受ける前にグッズを買ったのでちょっとこの変あやふや。もし行かれる方がいらしたらご本人がいるかどうかも確認してから行って下さいね!)