豊かになる、と設定していたら部屋をキレイに掃除したいという思いとなんか映画が観たい!という気持ちが交互にやってきた。
最初、TSUTAYAへ行ってなんか観たいのないかな、と探したんだけどどれもピンと来なくて何も借りなかった。
ちなみに私はアマゾンプライムとかには入っていない。
月額500円という価格はすごいお手軽でお得だとは思うんだけど、それに入っているが故に、別料金が発生するものが惜しくなって本当は観たいのにあきらめたり、反対に特に観たい気分じゃなくても今月何も観てないな、もったいないから何か観なきゃ、みたいな余計な雑念を持ちたくないから。
観たいときにお金を払って借りて観る。
シンプル。
今のところそれで何も問題ない。
そうこうするうちに、きのう何食べた?の映画が始まった。
ドラマ版がすごく面白かったので、これだ!と映画を観に行くことに。
映画も面白かった~。
内野聖陽さん演じるケンジ役がすごいかわいい。
内野さんは今までどっちかっていうと男らしい役が多かった印象だけど、実に上手く乙女心を持ったケンジ役をこなしている。
(私が内野さんを初めて知ったのはミセスシンデレラという薬師丸ひろ子さん主演のドラマで、繊細な音楽家を演じていた。すごくイケメンという訳ではないんだけれど、この人たぶん売れるだろうなと思った。なんかすでにそういう雰囲気を出していた)
むしろ、ケンジを演じてるこっちがほんとなんじゃないかって気がして、この間映画監督さんや西島さんらとテレビで製作秘話を話しているのを見た時は、
ケンジ、何カッコつけてんだよ、
と思ってしまった。
本物の内野さんの方に違和感を感じてしまう。
ケンジであって欲しい。
ケンジが実在していて欲しい。
そんな風に思わせる。
仕草や表情がちゃんと、女性そのものではなくて、女性の心を持っている性別は男の人っていうあの独特な感じがすごくよく出ている。
目とか笑い方とか少しゆがんだ表情をするときとか。
仕草や柔らかい体の動きも。
みんな演技が上手で観ていてきのう何食べた?の世界に引き込まれてしまう。
チャンカワイさんも、マキタスポーツさんももともとはお笑とかミュージシャンの方なのに(ミュージシャンていうか…笑いのあるミュージシャンかな)存在感があって個性があって映画の中の要所要所でいいアクセントになってキュッと物語を引き締める。
あと、田中美佐子さん演じるカヨコさんがいい。
人間が本来持っているモノは優しさや思いやりなどの良き性質なんだ、ということ。
それを、誰かの母であり妻である普通の庶民的な近所の奥さんというカヨコさんが体現してくれている。
ドラマの時も良かったし、映画の中でも良かった。
シロさんの生真面目で静かな正義感を持ちながらもちょっとコミカルなところが、西島秀俊さん自身の俳優としてのストイックさとリンクして存在を面白くさせている。
面白いで言えば山本耕司さん演じる小日向さんの、クールな仮面の裏で情熱の炎を燃やしそれでいてすっとぼけててなんとも言えないキャラも相変わらず。
それでいうと本来キャラが立つはずの磯村さん演じるジルベールこと航君が霞むかな。
普通に見える。…イヤ、普通ではないか。
それにしても食べ物が美味しそうで困った。
午前11時からの回を観たんだけど、すぐに食べ物が登場するから一気にお腹が減って映画終わったら何食べよう、と思いながら観てしまった。
思うつぼですな。
映画を見終って、そのままランチを食べてお腹も満たして帰途に着いた。
映画を観る満足も味わって、そのままの流れでおいしくご飯も食べることができて豊か、豊か。