今日、両親に懐石料理をご馳走して、食事を終えて雑談している時に聞きました。


「あなたが手術する前に、病院の先生から、開腹して癌に手がつけられなかったら、手術は1時間で終了しますと言われていた」


えーっ、知らなかった。

そういうことは、本人にも伝えて欲しかった。

それなら、それなりの覚悟をしたかった。


手術中に頭の血栓が飛んだら、そのまま意識が戻らない可能性があるとは聞いていましたが。


傍目には覚悟しているように見えたようで、

病室から手術室へ移動する時、私は最期の挨拶をするように、いつまでも母の姿を目で追っていたそうです。


私は、全く覚えがありません。

覚えているのは、手術室に入る時の自動ドアと手術室って明るいんだなと思ったくらい。


結果、手術は1時間で終わらず、5時間かかり、手術後1時間で麻酔から覚めた時点で、家族は病院を後にしたそうです。


まあ、手術が終わって、集中看護室から一般病棟に戻った時に、看護師さんから、もうダメかもしれないと思われていたことを知って、そうだったんだとは思いましたがねびっくり


まあ、手術する直前の数日間は、毎日血だらけでしたし、毎晩唸っていたし。ご飯も食べられなかったし。

緩和ケアの医師と看護師さんが頻繁に来ていましたし。


手術後に抗がん剤治療で通院している時に、手術を執刀した医師からも、2ヶ月3ヶ月後がある可能性は低いと考えていたようなことも言われました。


働いている今は本当に奇跡。

だからこそ、どういう形であれ、全てに恩返ししたい。


そういう思いで、今の職場にいます。