過去に自己破産したことは、公にしたことがありませんでした。胸の中にしまっていた経験です。

しかし、今回、子宮体がんを患い、せ精神的にも肉体的にもボロボロになり、下の世話から、貯金額まで何から何まで、通常であれば、身内にも見せないような姿を他人に見せざるを得ない状況を経て、自己破産なんて大したことないと思えるようになりました。

 

比べることではないかもしれませんが、私にとっては、自己破産よりも、癌の闘病の方が辛かったです。


自己破産は突然やってきました。

離婚して、札幌から長崎の実家に戻って2年以上すぎてからのことです。

仕事中に、離婚した元夫から勤務時間中に電話がかかってきました。

何だろうと思って、更衣室へ移動して話を聞くと、

「自己破産することになったから、一緒に自己破産してほしい。家関係の書類を送って欲しい。後から自己破産の手続きのために司法書士から電話がかかってくるのでそれに従って欲しい」と言われました。

もう離婚しているのに、なぜ一緒に自己破産かというと、結婚していた時に建てた一戸建ての住宅ローンを離婚後も半分ずつ返済していて、そのローンの保証人に私がなっていたからです。元夫が自己破産すると、私が全額払わなくてはいけなくなるため、そうならないように、一緒に自己破産してほしいということでした。


元夫は、金遣いが荒く、お金が足りなくなると、簡単にクレジットカードのキャッシングを利用していて、いつも借金だらけでした。

一緒に暮らしている時も、夫が単身赴任で東京へ行ってしまった時も生活費を家に入れることはなく、私の収入で生活している状態でした。


私と離婚した後、元夫がどういう生活をしていたかはしりませんが、リストラされたと言っていたので、生活費をキャッシングして、首が回らなくなったのだと思います。


自己破産なんてしたことないし、これから私の人生どうなってしまうのだろう?当時勤めていた会社も辞めなきゃいけなくなるのだろうか、親の財産も没収されてしまうのだろうか?


軽くパニックになりました。

もう頭が真っ白です。

自分の名前もわからなくなりました。

今、なぜ更衣室にいるのかもわからず、ただ、立ち尽くしていました。


その日は何も考えられなくなり、仕事も手につきませんでした。


人はショックなことがあると記憶をなくすと聞いたことがありますが、本当に一瞬記憶無くすんですよ。

事実を受け入れられられないんでしょうね。人の体ってすごいですね。


後日、司法書士から、これからやる事務手続きについての書類が送られてきました。


その中で一番ショックだったのは、買ったばかりの新車を手放さなければならないことでした。自己破産の手続きで借金の精算をする必要があり、マイカーローンもそれに該当していました。、新車が駐車場からレッカーで移動されていくのを涙😿で見送りました。


当時、職場まで、車通勤していたので、代わりの車を手に入れなければなりません。

知人に連絡して、格安ですぐに乗れる中古車を都合してもらいました。

中古車の乗り心地は、すごく悪くて、惨めで、涙えーんが滲みました。


自己破産のための書類提出が終わったのは、約1年後くらい。貯蓄の明細を送った後、毎月の収支をエクセルで表を作って、司法書士へ提出し、書類の提出が終わったら、司法書士から必要書類が送られてきて、それを長崎の裁判所へ届けに行きました。

自己破産の裁判を受けるための破産申立ての書類です。

後日、裁判所へ出向き、裁判を受けて、自己破産が確定します。

裁判所では、裁判官が淡々と裁判内容を読み上げていました。私自身は特に何かするということはなく、ただまっていていだけです。同じ時に裁判を受ける人が、若い人から年配まで男女10人ぐらいいました。



もう、10年以上前のことなので、記憶も曖昧です。

ただ、この自己破産で頭が真っ白になっている時に、あまりもの不安と恐れから逃れたくて、結婚詐欺にも遭ってしまいました。

被害額は数万円程度ですが。。。。


結婚詐欺の件は、私の黒歴史です。自己破産よりも黒歴史です。DV被害にもあっていました。

自己破産で、自分を失っていたところにつけ込まれたんです。


次は、その黒歴史のことも記します。

 ↓黒歴史を焼き尽くすオレンジロード