気づけばカーラジオの曲は流浪の民から

大沢誉志幸の「そして僕は途方に暮れる」に変わっていた。


もはや私達の望みは、さたぱんびんでも宮古そばでもない

屋根、だ!

最後の砦、砂漠のオアシス、豪雨の屋根、を求め「いらぶ大橋海の駅」へ。


なんだか今までと同じ雰囲気に嫌な予感が走る

食堂の注文カウンターには白いロールカーテンが降りている。


山に迷い込んだ猟師の気持ちで

もう注文ダメですか?と聞いてみると

「4時までなんですよね」と

ロールカーテンの中から声


時刻はただいま4時ちょい過ぎ。


その時、風がどうと吹き、草はざわざわ、木の葉はカサカサ

ロールカーテンがスルスルと上がり一匹の山猫が姿を現した。

(注文の多い料理店より抜粋)


「注文、ソバしか出来ないけど」

(注文の少ない料理店より抜粋)


おお島時間よ

島時間に泣かされ、島時間に助けられるなんて。



五臓六腑に染み渡る宮古そば

猟師の私達が食べられる方でなくて助かった。



窓から見える伊良部大橋はグレーに燻んでいたが

私たちの心は暖かだった。

さあ通り池も17ENDもあったもんじゃない←2度目

もうホテルへ向かおう。


その前に今夜の宴会用の酒を買おう

そうだ、そうしよう。

最高の雰囲気を醸し出しているシモジスーパー。

噂のぐるぐるのうずまきパン。


宴会には欠かせない唐揚げ(黒糖ソース付き)もゲットし。


無事チェック イン カンパーイ!

って流浪の民してないでさっさとホテルに来ればよかったんちゃうん?

とはその時は気づかず。


無事シャンパンディライト イン カンパーイ!


ああこの為に

これを最高に味わうが為に

さっきまでのずぶ濡れた現実世界があったのだと。

現実世界から異世界へと私達はようやく辿り着いたのだ。

例えるならば

浦島太郎の竜宮城

西遊記の天竺 

宮沢賢治で言えばイーハトーブの世界に辿り着いたのだった。

(写真は厚い雲に覆われているイーハトーブの様子)